Sydney Yajima


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社会主義国家になっていくアメリカ!?

2009-03-07 21:58:18 | 世界情勢
社会主義国家になっていくアメリカ!?

ここのところ、続けて 自由主義が、社会主義になっていく過程を書いているような気がする。だが、この動きはとどまりそうもない。イギリスがロイズを75%国有化した。参照このことは、以前触れたが、銀行を国有化するのは、社会主義に移行する第一歩であり、自由競争や、自由金融を謳歌していた時代は、すでに過去のものになろうとしている。

さらに・・・

アメリカのフードスタンプの発行がついに31800000人になった。参照
毎月700,000人の増え方だという。年間の政府にかかるコストは51ビリオンというから、日本円に置き換えると、5兆円程度。

これが毎年の支出になると、財政を圧迫するだけではない。仕事のない人が、フードスタンプを求めて、最低限の栄養を手に入れるために・・・つまり 生きるために集まるのだから、生産性のある支出ではない。

すでにアメリカの失業率は8.1%にもなり オバマ大統領に、何か国家事業を起こして、失業を食い止めるような動きが出始めている。 参照国家事業というのは、社会主義国家そのものの発想であり、また先ほどフードスタンプで書いた食料の配給においても、同じ発想だといえる。

日本は、よその国の話だと思っているかもしれないが、実は、この問題は やがて 日本の食糧事情に深くかかわってくる可能性があることを見逃してはならない。

社会主義国家が統括する社会というのは、価格はおおよそ政府機関によって、公平に平等に とユニフォーム化されて決められる。その値段は絶対で、価格がそれ以上であってはいけない。これは ユーモアのセンスがある人なら、さまざまにおかしく揶揄するかもしれないが、実際に自由社会に育った私たちにとっては 滑稽で、ありえない社会だと思える。

悪いことばかりではない。

たとえば、小さな市場のおじさんも、頭をひねらなくても、大きなスーパーと同じ価格で仕入れて、同じ価格で売ればいいので、もしかすると、今のような出来上がった流通機構に対抗する苦しさを味わうことはないかもしれない。

ただ、自由競争のみが、ダーウィンの進化論のナチュラル セレクションと同じ理論で、勝ち残りをもたらし、その勝ち残りが、次世代を担うということから考えると、ありえない話になってしまう。

もし、人間があくまでも貪欲で、しかも、相手を食いながら生き残るかを考えている動物だとしたら、社会主義はありえない理論で、すでに多くの国家が崩壊した時点で、この理論そのものは、総崩れになっているはずだ。

では、ナチュラル セレクションがどう形を変えて、我々の資本主義を次のモデルに押し上げようとしているのか?を考えてみてはどうだろう。

それは、今まで見たような通り一遍の社会主義ではなく、もっと進化した形の自由主義であるのかもしれない。

銀行が国有化されただけで、社会主義になるというのも、極端すぎると言う意見もあるくらいだから、ここは一歩引いて考えてみる必要はあるだろう。

もしかすると一度 管理下におくが、将来はまた、ある程度の縛りをかけて、プライベート化にするのかもしれない。ちょうど、長銀のようなモデルになるのだろうか。

だが、問題はその期間だ。

期間は、とても重要だ。早く問題の根を抜いておけば、解決も楽になる。例えば、GMのように売れない車を何年も作り続けてきた大企業は、病膏肓に至る病気なので、まず一度荒療治を試みたほうが、立ち直りも早い。大幅な人員削減と、工場封鎖を大々的に行い、現状の2割ぐらいを残す覚悟でやらなければ、国家の金食い虫になる。
その上で、失業対策を打つのが、正しい方法であって、今のように、金を食いつぶしながら生きながらえる大企業は、失業対策どころか、将来に大きな禍根となって、国家破綻の赤字へとつながるばかりだ。GMを助けてアメリカが消えるなど、しゃれにもならない。だが、これを断行できる度胸は、オバマにはないだろう。多分、考えたくもない問題のはずだ。だが、正視してみればいい。GMに生き残るすべがあるかどうか?
多くの銀行もその例に倣って考えてみればいい。メリルリンチなどは、やくざ顔負けのひどい会社で、損失も隠していたりするから、引き受けたバンクオブ アメリカもうんざりしているはず。だが、こういうことが表に出てきているだけでも健全かもしれない。

いつもそうだが、今回も、アメリカが最初に口火を切った。そして日本がそれに模倣し、イギリスはそそくさと、手仕舞いをした。単純に言えばこれが今回の金融危機だ。

韓国は、手仕舞いをするべきタイミングを完全に 見失い、中国に至っては、まだ経済成長率8%などと気の遠い数字を目標に挙げていたりする。

いくら経理をポジティブ アカウントの累計で 当座、見せ掛けをよくしても、結局歴史が結論を出す。参照

アメリカが これ以上悪くなると、中国がどれだけ頑張っても、持ちこたえられないのではないかと、結んでいる。

オーストラリアも、ここにきてついに危険水域に入ってきた。参照ラッド首相は、年末にはお金をばら撒き、クリスマス商戦を応援、そして利率を大幅に下げ、オーストラリアドルも弱くなるように導いて、輸出がしやすくなるようにしたが、しかし、それもここまで・・・外からの風は強すぎてよけきれないのが、現実だと認めた。それでも、まだここに至って、オーストラリアの銀行は安全だと言い続けている辺り、もしかしたら、韓国の二の舞を踏まなければいいがなあと懸念している。