Sydney Yajima


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保守化する労働党

2010-06-30 01:56:51 | オーストラリア株式
景気が悪くなると、保守化するのは、どこの国でも同じだ。
未曾有の大恐慌が ヒトラーの登場を後押しした。
景気が悪くなってきたから、オーストラリアでも、労働党の保守化が始まった。
まずは、マイニングタックスの見直し。これは、一般の市民よりもオーストラリアの保守層を念頭においた政策だ。そして、移民の制限。これも、移民を制限することによって国内の雇用を守る・・・という点で、保守的な選択である。

日本の民主党が保守路線をとらず、移民を受け入れるような政策を取り始めると、日本国民は反対するだろう。なぜなら、日本人は通常、保守的な選択をしたがるからだ。

例えば、あなたの隣にパレスチナ人や、バングラディシュ人が両隣にいて、向かい側にはパキスタン人、一見隣には、アメリカ人、そしてフランス人とベトナム人の夫婦がいて、上のフロアーには、シンガポール人のゲイカップルが住んでいるとしたら、どうだろう?
シドニーでは 当たり前の光景だが、日本では、あまり日常的にそういうことは、ない。

移民の蛇口を閉めるということは、とりもなおさず、溜め息をつくオーストラリア人の白人保守層の意見が大勢を占めているということでもある。

オーストラリアの人種差別は 悪名高いが、しかし、それにしても 移民してきた人間たちはその日から、教育を受けることができ、そして、病院にいくことができ、そして、様々な仕事を紹介される機関を利用できるのであるのだから、おそらく、システム上は 日本よりも差別は少ないとも言える。

いずれにせよ、日本にいる人たちは、一番ここが住みやすいと思っているはずだ。
そして、それは、大きく間違ってはいない。
もちろん、どの国にも良いところがあるけれど、悪い所だってあり、実際は、生まれて育ったところの水が一番身体に合うように記憶されているのだから、そこが 良いに決まっている。

私も長年 オーストラリアに住んでみて、ある日ふと、どうしようもなく 日本に帰りたくなるのは、とめられそうもない感情だ。たかが、サッカーの試合でも、いつの間にか、一生懸命に、応援していた。
負けてしまうと、なぜかとても悔しく、しかし、自分はこれほど日本を愛していたのかと驚くばかりでもある。
しかし、惜しかったなぁ・・・