機動画報日誌 Mk-Ⅱ

英 浩史の日々徒然を記すブログ

○ STAND BY ME ドラえもん

2014年09月15日 | 映画
どうも。今回観た三本中最後の作品です。

 ドラえもんがセワシ君の指令(?)のもと、のび太の許にやって来て
未来へ帰るまでの、原作コミックスでいうところの1~6巻(+α)を
まとめた一本(*1)。基本的には(ドラえもんが現代に来た第一の理由で
ある)のび太のお嫁さんをジャイ子 → しずかちゃんに改編する展開が
主軸にあるので原作7巻以降のエピソードも随所にちりばめられて
います。軸をそこに絞ったおかげで(?)原作6巻ラストでドラえもん
が未来に帰らなければならない理由もハッキリしはするんですが、それ
でも少々強引さは否めなかったり。まあ原作の《最終回》自体も唐突で、
ある意味、打ち切りを食らったかのような急展開だった訳ですが、それ
を解消できていたかというと・・・。

 あと雪山遭難のエピソード(のラスト)で、ドラえもんを呼んで
来ようか?と尋ねる小のび太に大のび太が逡巡しつつも必要ないと
答える辺りでラストにちょっと期待したんですが、結局「帰ってきた
ドラえもん」まで含まれることが分かった時点で、逆に大人になった時
ののび太の言動に若干の違和感が。まあ「さようならドラえもん」以外
のどこかで、のび太が本当にSTAND BY ME出来たってことで全然問題
ないんですが。

 どこかで誰かが言っていたのを聞いた(か、書いていたのを読んだ)
記憶があるんですが、「さようなら・・・」でのび太の自立を描きつつ
綺麗に締められた作品世界が「帰ってきた・・・」で永遠に終わる機会を
失ったという意見には賛同したい訳で。今回の映画も「さようなら・・・」
で締めておいて欲しかったなぁ、と思ったり。全然《STAND BY ME》や
ないやん?と思う訳ですよ。

 ところで今回の映画、EDが本編のNGシーン(という想定で作られた
別バージョン(*2))を繋ぎ合わせたものになっていて、EDラストで
帰ってきたドラえもんとのび太が抱き合っているシーンが終わった後、
ジャイアンやしずかちゃんたちが入って来て(《撮影終了》の幕を
掲げて)のび太たちのオールアップをお祝いするんですが、それを見た
女性2人の会話が、

「全部ヤラセだったってこと?」
「あの幕、《お帰りなさい》とかだったら良かったのに」
「なんか興ざめぇ」

みたいな感じでした。世代的にジャッキー・チェンの映画とか知らない
んだろうなぁとも思ったんですが、ジャッキー映画にインスパイア(笑)
された、同じような構成のエンドロールなんて、他の映画でも結構な
確率で目にするんですけどねぇ。

      
 来月はとりあえずこの二本ですかね。
////////////////////////////////////////////////////////////
  *1:全編3DCGということで、これまでの劇場版長編とは別の(パラレルな)扱いという
    ことになるんでしょうかね。今後の長編ドラえもんは全てこのスタイルで作られる
    とか?
  *2:自分はすぐ気付いたんで割と楽しめた方なんですが、それにしたってテイク50は
    どうかと思うぞ、ドラえもん?


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6 コメント

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Unknown (ポルノビッチ・エロポンスキー)
2014-09-19 18:31:25
家族からの要望が強かったことと私自身が
CG静香ちゃん(小学生バージョン)に心を
奪われたという理由で、大混雑の中、見てきました。
映像は良かったですねぇ。以後、この調子でやって欲しいと思いましたが、今後も映画は普通に作られて行くとのコト。ちょっと残念でした。
物語としては、私もラスト3分がなかったら大傑作だと思っています。この映画が独立して完結してもドラえもん世界は広いので、別に問題ないのではと思いますし、脳内でこの後は帰ってきたドラえもんになるんだよって補完できたような気がしています。
ちょっと残念ですが、家族はドラえもんが帰ってきて良かったといっていますし、そういうもんなのかなって
納得は出来ています。
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Unknown (英 浩史)
2014-09-20 08:55:59
コメントどうもです。

>この調子でやって欲しいと思いましたが、今後も映画は普通に作られて行く
>とのコト。
 やはりそうですか。であるなら「帰ってきた・・・」は蛇足だったんでは?と
あらためて思ってしまいますね。本編中の《ダイジェスト》部分に「のび太の
恐竜」とか「・・・宇宙開拓史」のワンシーンを盛り込んでも良かったのでは
ないかとも思ったり。
 今回製作した3DCGデータを今回きりで使い捨てにするのも勿体ない話です
から(CoCo'sとかのコラボCMに使われるぐらいはあるか?)通常の劇場版
と並行でいろいろやってみて欲しいものです。

>ちょっと残念ですが、家族はドラえもんが帰ってきて良かったといっています
>し、そういうもんなのかなって
 原作漫画を読んだ人とアニメから入った人とで捉え方が違うのは他の作品でも
あろことで、どっちが正しいとかそういうことではないですし、ホント《そう
いうもの》というしかないかも、ですね。
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Unknown (ポルノビッチ・エロポンスキー)
2014-09-20 19:07:01
次回作の「のび太の■■■」の宣伝が流れましたが、sの画面は普通のテレビ版でした。
やはりドラえもんの最終回はドラえもん+に載っているのび太が爺さんになった話ですかね。のび太が博士になる同人誌も良いですが、あれだとのび太の未来の話との整合性が取れない気がしますし。
返信する
Unknown (英 浩史)
2014-09-21 00:57:31
コメントどうもです。

>ドラえもんの最終回はドラえもん+に載っているのび太が爺さんになった話
 同人誌の方は偶然(? どういう経緯で入手したのか覚えてないんですが
ネットの画像とかではなく同人誌の現物を読んだ記憶があるという)内容を確認
できたんですが、「ドラえもん+」というのは公式(?)に準じるものなんです
かね。個人的にはチェックできてなかったんですが、そういうエピソードがある
んですね。

 個人的には「帰ってきた・・・」以降は、特段「これが最終回」と確定する必要
はないんじゃないかとは思っているんですが、のび太の自立とか、もっと言えば
本来の所有者であるはずのセワシ君の《STAND BY ME》が、納得できる形で
見せてもらえるのであれば、どういう内容でも構わないかなぁ・・・などと
思ったりしてます。
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Unknown (ポルノビッチ・エロポンスキー)
2014-09-22 19:14:26
ドラえもんコミックスの45巻の後、ドラえもん+全5巻が出版されたのだと思います。そのラストの話が、45年後…… という前述の話になるわけです。ネットで映像もマンガも両方見れます。
無限に続く物語、または、続けられる物語であっても、最終回めいたエピソードはあるものですからね。超人ロックのニルヴァーナとか、ブラックジャックの登場人物が夢でBLに挨拶する話とか、まあ、それなりに。ドラえもんだと前述の物語なんか、のび太の成長という観点からは最終回の候補の1つに相応しいかな?とか思ったり。要は、ドラえもんと別れるのが連載の最終回で、本当の最終回はのび太が頑張るぞ!とドラえもんに宣言するのが、必要なエピソードじゃないかと思っています。
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Unknown (英 浩史)
2014-09-22 19:56:50
コメントどうもです。

→ドラえもん+
 なるほど、通常のてんとう虫コミックとは別枠で発刊されたコミックという
ことですね。情報ありがとうございました。

>無限に続く物語、または、続けられる物語であっても、最終回めいたエピソード
 21世紀以降、発表されたあらゆるガンダムも、最終的には全て∀ガンダムに
通ずる、みたいなものですね(笑)。

>本当の最終回はのび太が頑張るぞ!とドラえもんに宣言するのが、必要な
>エピソードじゃないか
 どういう内容、描写になるか(なったら読み手として納得できるか)は各個人
個人で千差万別だとは思いますが、要諦は「のび太がドラえもんから自立する」
ということだと思います。物理的な《別れ》も、それを乗り越えることができ
なければ、自立できたとは言えないわけですし。
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