昨日久しぶりに高校の先輩とお茶を飲んだ。電話は時々してくるけれどコーヒー
飲むのは半年ぶりくらい。
彼は少し離れた市に住んでいるけれど、「旅行じゃないのか?家にいるならお茶飲ま
ないか?」と電話してくる。きっとこの町に用があってくるのだろう。
県立病院の院長をしていたのだが退職後、老人ホームへ週に3日通っている医者
である。
老人ホームの入居者は圧倒的に女性が多いという。家族が訪ねてくるのはとても少ない
現状らしい。寂しい限りだと。ちなみに彼は100歳を超えた義理の母親を(養子)
昨年自宅で見送った。
彼の話。
「小学校か中学校の校長だった人が足腰は元気なのに徘徊するようになって家族も
手に負えなくなりホームに預けた。今日も手をつないでずっと施設の中を歩いて
いた」と言うので「誰と?」と聞くと「そりゃあ、介護士さ」って。
まだ70歳になっていないという。手を放すとどこへ行くのかわからないので
手をつないで歩いているのらしい。介護士の方も大変だ。
人は何時認知症になるかわからない。「気を付けろよ。おかしな電話がかかってきた
ことはないか?」と先輩づらして言って帰って行った。
わが市でも「行くへ不明者」の放送がかかることがよくある。
比較的見つかるケースが多いようだけれど、徘徊する人を持つ家族は気が休まるときが
ないであろう。ご苦労を思う。