舞台は神戸。牛より安い値段で花街へ売られてきた少女=ハナは、溝で倒れていた少年=利一を拾う? ハナや色街の女たちに助けられた利一は、洗ってみれば大変な美少年で、家族を支えるため進学をあきらめ山口から出てきたと言う。「帰れる里があるなら帰り」とハナに言われた利一は、一時の帰郷で運命が変わり若くして頭角を現していく・・・一方のハナも美貌と踊りでもトップクラスの芸妓になるが・・・利一の起こした系商品会社の成長と、ハナの身内の不穏な動きと、そしてハナの下した決断がやがて・・・と言う感じですか?
クラブコスメチックの創始者をモチーフに書かれたフィクションとの事。ハナと利一の二人視点からのそれぞれの想い、希望とコンプレックスと愛ゆえの葛藤がグッときます。そして成功の後に第二次世界大戦勃発へと・・・その苦しみとか、まあ定番ですが沁みます。
非常に面白かったです。
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