~ 恩師のご著書「愚か者の独り言」より ~
講演集 一
先の続き・・・
人様は、私の毎日の生活が、一年中ただ一日の休みなく、自分自身の
時間が皆無に等しいのをご覧になると、可哀想な奴だ、自分の
ことは何もできないで馬鹿な奴だ、と思われるかもしれません。
しかし、そう思うのは思う方の心であって、私の心ではありません。
自分に与えられた環境の中で足ることを知り、常に感謝に心を切り
替える練習を積み重ねた時、たとえどのような環境の中にあっても
私の心の中は幸せでいっぱいになります。
この幸せを一人でも多くの方々にお伝えしたい、喜びに満たされて
ほしい、苦しみから救われていただきたい、ただこの一念で私の命の
尽きるまで人さまにお伝えさせていただきたいと思っております。
浅学非才無学文盲の愚かな者ですが、日々の生活実践と自分の体験を
通して喜びに至る道のお話をさせていただいております。
この書の出版にあたり、全く無償の愛の奉仕によってご尽力下さい
ました皆様に心から感謝を申し上げますと共に、この書に縁ある
皆様のご幸福を祈念致します。
合掌
平成元年一月
長尾 弘