~ 恩師の御著書「愚か者の独り言」より ~
講演集 一
先の続き・・・
亡くなられた時には、
生きておられた時よりも真にきれいなお顔になっておられ、
何とも表現しようのない程きれいで安らかなお顔だったそうです。
死後の硬直は全くおきず、
身体がふわふわと柔らかくて冷たくならないので、
出棺の時、皆が火葬場に連れて行くのは惜しい、
勿体ないと思う程だったそうです。
私にはこういう心の友は多いですから、
その亡くなられた方をお送りしなければならない場合が多いのですが、
縁あるお方は皆さん、亡くなられた時、
何とも言えないきれいなお顔になられます。
ちょうど観世音菩薩の掛軸のお顔のような、或いは阿弥陀様のような、
ああいうお顔になられます。
硬直は一切おきず、そして亡くなられた後がとても明るいのです。
普通は死後硬直がおきて恐ろしい顔になっていると、辺りがすごく
陰気くさいです。成仏されきれいなお顔でこの世を去られますと、
その後は大変明るくて陰気くささは一切ありません。
その奥さんから、
「きれいなお顔のおばあちゃんを送らさせてもらいました」と言って、
亡くなられたその場ですぐに電話がありました。
しかも、「お陰様でで至らないけれど、
自分にできるだけのことはさせていただいて、
私も幸せでした」と、この間訪ねて来て喜んでおられましたね。