自分以外の人が好きな映画も観てみようシリーズ第5弾。『POPEYE』誌でアートディレクターの大島依提亜さんが推されてた、2013年公開のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督によるアメリカ映画。アイスランド映画のリメイクで、日本じゃ劇場未公開だった作品です。
舞台は1988年のテキサス。前年の大規模な森林火災で破損した道路に、延々とセンターラインを引いていく道路整備作業員2人の珍道中が描かれてます。
日本版DVDには『ホントの自分に向き合う旅』なんてサブタイトルが付いちゃってるけど、彼らは仕事をしてるんであって別に旅なんかしてません。「自分探し」系の映画にウンザリされてる方も、これはそんな話じゃないからどうかご安心を。
アルヴィン(ポール・ラッド)は生真面目で理屈っぽい男で、恋人はいるけど一人でいる時間を大切にしたいタイプ。一方のランス(エミール・ハーシュ)はイケメンでもないクセに女たらしで、年中どうすればチョメチョメ出来るかばかり考えてるようなタイプ。
実はこのランスがアルヴィンの恋人=マディソンの弟で、アルヴィンはマディソンへの気遣いからランスを助手に雇ったんだけど、そのランスを通じてマディソンから別れを告げられ、彼と大喧嘩の末になんだか妙な友情を育み、最後には二人して婚活パーティーへと出向いていく。
確かにアルヴィンは恋人にフラれたことで自分の生き方を見つめ直し、ちょっと自分を変えてみようって気になるワケだけど、それはあくまで結果論。異性にフラれた時は誰だってそうなりますよねw
そこはあくまで味つけの1つに過ぎず、作者が描きたかったのは大自然の中で気ままに仕事する男二人の、子供じみたやり取りの可笑しさと居心地好さ。それに尽きるんじゃないでしょうか?
画像をご覧下さい。これを見て何となく楽しそうって感じた方は、きっとこの映画を気に入られると思います。私もそうです。あんな仕事、してみたいですw
カタブツ野郎と女たらし野郎の奇妙な友情モノって、外国映画でよくありますよね? 私自身、カタブツってワケじゃないけど基本的には女性が苦手。なのに小学生時代からの親友が病的なまでの女好きw だからこういう設定だとすんなり感情移入できちゃう。
別にお互い足りない部分を補い合ってるとか、そんなワケでもないんですよね。女なしじゃ生きていけないヤツの心理なんて、私には死ぬまで理解出来ないと思うんだけど、なのに不思議とウマが合う。ほんと不思議としか言いようありません。
まぁ、そんな映画ですw 構える必要はまったく無いと思います。私にとっては癒しの映画ですね。
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