2007年の春シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜8時枠で全8話が放映された、2時間サスペンスの帝王=船越英一郎さん初の連ドラ主演作。
好視聴率を稼ぎ、2008年の夏シーズンと2009年の秋シーズンに続編(いずれも全10話)が制作されました。
シーズン2までは『京都河原町署事件ファイル』というサブタイトルがつき、船越さん扮する池永警視は所轄・河原町署の副署長に就任したばかりの元敏腕刑事という設定。
病弱な妻の心労を減らすため内勤を志願したものの、ひたすら書類決裁に追われる日々にストレスを溜め、また事件捜査の難航がどうしても見過ごせず、やおら制服を脱ぎ捨て「俺の我慢もここまでだ!」と現場に赴き、勝手に事件を解決させて署長(萬田久子)に叱られる、っていうのがお約束パターン。
基本は内勤ゆえ手錠は持たず、犯人には自首を促す人情路線。あまり死人を出さない作劇も特徴で、当然ながらアクティブな要素は希薄なんだけど、キャラクターの魅力だけで見せ切っちゃう、船越さんならではのドラマになってます。
イケメンでも渋メンでもなく、卓越した演技力を誇るワケでもないけれど、こういうキャラクターなら船越英一郎に任せとこう、みたいな安心感、安定感こそが、この人の強みなんだろうと思います。ストーリーが地味でも退屈はさせない吸引力があるんですよね。
ほか、池永の元上司で現在は部下となる警務課長に本田博太郎、刑事課の刑事に宇梶剛士、鈴木一真、課長に石丸謙二郎、池永の妹=交通課婦警に田中美里、池永の一人娘に永井 杏、といったレギュラー陣でした。