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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ジウ/警視庁特殊犯捜査係』#02―1

2018-11-11 15:15:18 | 多部未華子









 
多部ちゃんファンの間じゃ既に忘れ去られてる……どころか無かった事にされかねない『ジウ』ですがw、私は好きです。私だけは『ジウ』の味方です。


☆第2話『脱げ!女刑事VS凶悪犯…密室15分!! 体の交渉』

(2011.8.5.OA/原作=誉田哲也/脚本=菱田信也/演出=片山 修)

「脱げ!」だの「体の交渉」だのと、昭和のお色気ドラマを彷彿させるサブタイトルがまた、多部ちゃんファンにはすこぶる不評でしたが、もちろん私は嫌いじゃありませんw

たぶん初回の視聴率がイマイチ(9.4%)だった為のテコ入れと思われ、その甲斐あってか第2話は10.0%に上昇し、気を良くして第3話『監禁された女刑事の白肌!』第4話『裸の女刑事・衝撃の告白!!』と続くんだけど、いずれも7%台まで落ちちゃったもんでw、第5話からは普通のサブタイトルになりました。

さて……「脱げ!」ってのは人質を取って公民館に立てこもった犯人=岡村(深水元基)が、食事を運んで来たSIT交渉班の刑事=門倉美咲(多部未華子)に言い放った言葉です。

「刑事にも、あんたみたいな可愛らしいのがいるんだな」

異議なし!

「脱げ」

しかし、こうして多部ちゃんを露骨に性の対象として扱った作品って、この『ジウ』が初めてだったんじゃないでしょうか?

岡村は人質に包丁を突きつけ、更に恫喝します。

「脱げ! 早くっ!!」

ある程度の覚悟は決めて来た筈の美咲ですが、さすがに躊躇します。あるいはブラウスに仕込んだ隠しマイクに気づかれるのを警戒してるのか?

「……………分かりました」

いよいよ美咲が、ジャケットを脱ぎ、ブラウスのボタンに手を掛けます。しかし岡村は待ちきれずにブラウスをボタンごと引きちぎり、仕込まれてた隠しマイクを踏み潰す! どうやら最初から見抜いてた模様です。

音声を聴いてた捜査本部の面々、とりわけ美咲に交渉役を命じたSITの麻井係長(伊武雅刀)は動揺を隠せません。岡村は交渉役に「若い女」を指名し、今こうして服を脱がせたとなると、やる事は1つしか無い。

美咲は下着姿に……と言っても厚手のスリップというノンセクシーな出で立ちで、我々タベリストとしては残念なようなホッとしたような、非常に複雑な心境でした。

だけど岡村はどうやらご満悦で、美咲の全身を舐め回すように眺めてから、こんな面白い台詞を吐きました。

「結構いいカラダしてんじゃねえか」

異議あり!w ……いや、私にとってはこの上なく素晴らしい多部ちゃんのボディだけど、一般的にエロい意味で「いいカラダ」っていうのは、ごにょごにょ……

「後ろ向け」

んなこたぁどーでも良いとばかりにエロ剥き出しの岡村って、非常に動物的で何だかステキですw

「そのまま低くなれ。床に膝を着けろ」

ここはちょっとドキッとしましたね。多部ちゃんのヌードは有り得ないって分かってたけど、そういう切り口によるエロは予想外でした。

「顔を床に着けて、ケツを出せ。……早くしろっ!」

その姿を想像するとちょっと興奮しちゃいますがw、公には見せて欲しくない。幸いな事に、ここで場面は建物の外へと切り替わりました。

裏手にはチクビ刑事こと園田巡査部長(小柳 友)をはじめとするSIT制圧班が、口を半開きにしながら待機中です。

「カンヌ……うまく交渉してますかね?」

「いくらカンヌでも、こんな経験無いからな」

多部ちゃんの事は俺が一番よく解ってんだと言わんばかりのチクビ刑事に、なんとなくイラッとしちゃうのは私だけでしょうかw 川越における悪行三昧を私は決して忘れませんw

さて、再び場面が屋内に切り替わると、美咲は人質の久子と背中合わせにロープで縛られてました。チクビ刑事が外で口を半分開いてる間に、いったい何があったのか?

岡村はテーブルで食事しながら、時おり立ち上がって外の様子を警戒します。そんな岡村を観察し、美咲は交渉のチャンスを伺うのですが……

「なに見てやがんだよ」

「あなたの要求通り、捜査員は全員すでに撤退しています。だから安心して……」

「余計なこと言うんじゃねえっ!!」

美咲の言葉を最後まで聞かずに、岡村は椅子を蹴って威嚇するばかり。どう見てもマトモに交渉出来る相手じゃありません。

恐怖で震えが止まらない久子の手を、美咲は優しく握って力づけます。

「立て、こら」

しかし美咲の言葉を信じたのか、岡村は2人を連れて、SIT制圧班の伊崎基子(黒木メイサ)と藤田巡査部長(姜 暢雄)が待機する玄関へと向かいます。

どうせなら、美咲が「カンヌ」って呼ばれる由来となった「泣きの芝居」を、ここで活かせば良かったのにって思いますよね。美咲の見事な交渉術によって岡村が外に出る展開でも全然良かった筈です。

それはともかく、玄関前に停めてある乗用車の陰に潜む基子は、街灯の光で自分の影が見切れてる事に気づき、車の反対側へと移動します。

すると玄関から、岡村に包丁を突きつけられた久子と、下着姿の美咲が出て来て、さすがの基子も動揺します。

「門倉……」

裏手から見てるチクビ刑事はもっと動揺し、半開きの口が更に開きます。と、その時!

「いるじゃねえか! ぶっ殺すっ!!」

何かに気づいた岡村が興奮状態で包丁を振り上げ、とっさに人質を庇った美咲が斬りつけられます。

「カンヌ!?」

開いた口が塞がらないチクビ刑事ら男性陣は、犯人の岡村には目もくれずw、倒れた美咲に駆け寄ります。

ただ1人、岡村めがけて突進した基子は、得意の格闘技で包丁を弾き飛ばすと、愛銃ベレッタ92Fを構えて岡村を追い詰めます。

建物内で逃げ場を失った岡村が、自分の首にナイフを突きつけたと同時に、銃声が鳴り響き……

幸いにも軽傷で済んだ美咲が救急車で手当てを受けていると、建物から基子が出て来ます。

「伊崎さん」

救急車を降りて基子に歩み寄ると、美咲は単刀直入に尋ねます。

「撃ったの?」

「…………」

基子は見事な腕前で岡村の右腕を撃ち抜き、ナイフで自殺しようとした彼の生命を救ったんだけど、彼女にとってそれは不本意な結末だったみたいです。

翌日の警察幹部による記者会見では、基子の発砲の是非&美咲が下着姿になった経緯に、マスコミの質問が集中する事になりました。

美咲は人質の生命を、基子は犯人の生命をそれぞれ救ったにも関わらず、警察幹部は2人を処分する事でメンツを保つべく、それぞれの異動を画策するのでした。

美咲には更に、殺人犯10係の遠山警部補(野間口 徹)による、事情聴取という名のセクハラが待っていました。

SITの刑事部屋に乗り込んで来た遠山は、美咲が岡村から何を言われ、何をされたのかを、根掘り葉掘り聞き出そうとします。

「ほ~、あんたみたいな可愛らしいのがいるんだな、と。他には?」

「……その後……服を脱げと」

「高圧的に脅されたのか?」

「そうです」

「それでキミは服を脱いだ。それで? 岡村は服を脱いだキミに何か言わなかったのか?」

「……いいカラダしてるじゃねえか……」

ここで遠山がニヤリ……いや、ニタ~っと笑います。画像をご覧下さい。ここまで露骨にいやらしく笑う人間がいるもんでしょうか?w

「いいカラダ、と」

明らかに楽しみながらパソコンに文字を打ち込む遠山を見て、部屋にいたチクビ刑事の口がまた開きます。

「なるほどね。つまり、岡村にはキミをレイプする意志が強くあったという事だな。それで?」

「……それでとは?」

「岡村は実際にそれを実行に移したのか?」

「移していません」

「本当か? ウヒヒヒ」

「実行には移していません!」

一番聞きたかった部分が聞けなくて残念そうな遠山は、悔しまぎれにスポーツ新聞の記事を美咲に見せつけます。

「こういう事は周りでヒソヒソやられてから知るのはかえって良くない。当事者は知っといた方がいいだろう」

その記事は「警視庁お色気捜査員!」だの「体を張った潜入捜査で見事解決!」だのといったスキャンダラスな見出しが躍っており、SITの仲間たちが苦労して美咲に見せないようにしてた物。

「ウヒヒ」

SITの現場を仕切る川俣主任(モロ師岡)が、思わず顔を真っ赤にして遠山に掴みかかりますが……

「主任、やめて下さい! 私は大丈夫です」

屈辱を受けた張本人である美咲が、川俣はじめイキり立つ男どもをなだめるのでした。やはり門倉美咲という人は、ドM刑事ですw

「遠山さん。今後、こういう事が捜査の中でも起こり得る事だと、肝に銘じておきます。ですから……ありがとうございました」

美咲は涙を堪えながら、深々と頭を下げます。キャラクターとしてはあまりに優等生過ぎて、普通ならかえって共感出来なくなりそうなもんだけど、多部ちゃんが演じる事によって救われてますよね。

どんなにステレオタイプなキャラでも、多部ちゃんが演じると人間味やリアリティが加味され、知らず知らず共感してしまう。この『ジウ』や『東京バンドワゴン』『ラストホープ』等のドラマは、それでかなり救われてたんじゃないでしょうか?

一方、処分が決まるまで自宅謹慎を命じられた基子は、いつものスポーツジムでサンドバッグをがむしゃらに殴り続けるのでした。

「なんで私は……なんで助けた?」

どうやら基子は、自殺しようとした凶悪犯の生命を救う行動を取った自分自身に、深く失望してるみたいです。

つまり、彼女は根っからの人間嫌いじゃなくて、多少ムリをして冷血さを装い、他者との交流をあえて避けてるのかも知れません。

「すまん! 本当に、何と詫びればいいのか……」

美咲に交渉役を命じた麻井係長が、結果的に負傷&あらぬ汚名まで着させてしまった事を謝ります。

「ツラかったら、そう言えばいい。理不尽だと抗議してもいい。キミは……キミはよくやった」

美咲の眼から、堪えてた涙がポロポロとこぼれ落ちます。いつもながら完璧なタイミングですw

「キミは、身を挺して人質の命を守った。それは警官として、誇れる結果だと私は思っている」

「係長……」

「キミは、私の期待に立派に応えてくれた」

「ありがとうございます。私は、大丈夫です。交通課もけっこう楽しいですし……」

「キミの異動は受け止められないが、異動先ならまだどうにでもなる」

「係長、私の為にご無理をなさらないで下さい」

「違うんだ。キミにやってもらいたい仕事がある」

「え?」

ここでようやく、物語は動き始めます。じゃあ今までは何だったの?って話ですがw、まぁ言わば美咲と基子の人物像を紹介する序章って所でしょうか。

……このレビュー、読んでて面白いですか?w 正直、自信がありませんm(_ _)m でも、とにかく最初の2話だけはレビューすると決めたんで、やり遂げようと思ってます。

(つづく)
 

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