『映画を早送りで観る人たち』っていう本(稲田豊史著、光文社新書)を読んでます。
以前から書店で見かけて気にはなってたけど、まぁそういう人たちが沢山いるのは知ってるし、自分も早送りする時はあるから、そんなに問題視する事じゃないと思いスルーしてました。
けど、多くの若い人たちがしてる早送りと、私がしてる早送りとは、どうも意味合いが違うらしいんですね。
それはもしかすると、このブログの決まり文句「(世の中は) 破滅です」に繫がりかねない、けっこう深刻な問題かも知れない。
っていうようなことを書いた本だと読者さんに教えてもらい、それなら読んでみたい!と思い立って購入した次第です。
まだ導入部しか読んでないけど、映画やドラマが倍速視聴されるのが今や当たり前になってたり、作者に無断で切り刻まれた「ファスト映画」が大人気になってるのは、どうやら多くの若い人たちが「世間の話題について行くため」なんですよね。
私が早送りするのは、ブログでレビューする為にセリフをメモしたり画像を撮ったりする「作業」に伴うもので、最初に「鑑賞」するときは絶対そんな事しません。
ちゃんと本来のスピード、っていうか「間」を体感しないと鑑賞した事にならないし、感想なんか書けないですよ!
けど、多くの若い人らにとって、作品を観て自分がどう感じるかは、別にどうでもいい事らしいんです。
彼らの目的は前述の通り、世間の話題について行く事なんで、粗筋と、ポイントになるセリフさえ知っとけば充分なワケです。この本じゃそれを「鑑賞」じゃなく「消費」と表現してるけど、まさにそうですよね。
そんな観方されたら創り手はたまったもんじゃないけど、創り手の側が世間の人らをそんな風にしちゃった側面もある筈で、この問題の根っこは相当深い。
けど、私が今回言いたいのはそこじゃなくて、お前ら、なんでそうまでして世間の話題について行きたいねん?ってこと。
ただコミュニティの会話に入って行きたいが為に、観たくもない映画やドラマをわざわざチェックする、その行為こそが私は気持ち悪くて仕方がない! ほんと、バッカじゃないの?
ちょっと長くなりそうなんで、この話は連載形式で書いていきます。
全くもって同感です。
私達の早送りと若モンのそれとは
全然違う!立ってつまみ食いと
座って吟味ほどの差がある!!
話題について行かんでエエやないかい。
早送りしてまでついていかなあかん
コミュニティなんて、無駄以外の
何ものでもないのになぁ。
インスタントにしか思えないわ。
…って思っても、若モンには
理解してもらえないんでしょうね。
マンガでも落語でも、独特の間が面白いのです。作り手は全体のテンポやセリフの間など絶妙なコントロールをして、役者の感情や情景などを、限られた尺の間に詰め込んでいる。早送りはその労力を否定しているワケで、大変失礼なことだと思います。早送りする(本から読み飛ばす)なら、見なくて良いです。
実は今回の連載で、私がKTさんをこれほど好きになった理由というか、決定的なキッカケになったことも書くつもりなのですが、それより先に反応して頂けるとは! 今すぐ合体したい!!
ああいうコミュニティの空虚さを、若い子らも歳を重ねれば理解していくのか、ますます田舎の村八分みたいになっていくのか、どうなんでしょうねえ……
>1938gooさん
最初は通常スピードで観るけど、つまんないと感じた時点で倍速に切り替えたり、途中を飛ばしたりして結末だけチェックする子もいるみたいです。
いやいや、つまんないと感じたなら、その時点で観るのを止めりゃええやん!って思いますよねw で、学校行ったら「オレはつまらんと思うから観ない」って言えばいいだけの話。みんなが面白いって言ってる作品をひたすら面白いって言い合うだけのコミュニティに、いったい何の楽しみがあるのやら?
読み進めていくと、呆気にとられることがさらに出てくると思います。お楽しみに!?