さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

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私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

1132番:さすらいの青春(144)

2022-02-21 02:25:00 | 日記


さすらいの青春(144)

 


—————————【144】———————————————

 Puis*¹  la pesante classe d'hiver  commença ...
  Un coup brusque au carreau nous fit lever la tête.
Dressé*²  contre la porte,  nous aperçûmes le grand
Meaulnes  secouant,  avant d'entrer,  le givre de sa
blouse,  la tête haute  et comme ébloui !*³
  

——————————(訳)————————————————

   それから冬の重苦しい授業が始まった...
 突然窓ガラスを叩く音で、私たちは顔を上げた.
私たちは、グラン・モーヌ*を目にしたのでした.
彼は門扉を前にして真っ直ぐ立って、そして入って
来る前に、上っ張りの霜を払いながら、眩しそうに
顔を上げていたのだった.


 
.—————————⦅語句》————————————————
                             
puis:次に、それから
pesante:(形/f) ❶重い、❷重苦しい     
brusque:(形) ❶そっけない、ぶっきらぼうな、
       ❷不意の、突然の         
coup:(m) 打つこと、突くこと、打つ音
carreau:(m) 窓ガラス          
dressé:(形、過去分詞) 真っ直ぐ立って         
contre:(前) ~によりかかって、~の近くに、~に対して
aperçûmes:(単純過去1複) <apercevoir (他) ❶見える、目に入る、
   ちらっと見る、 ❷気づく、
    単純過去活用:aperçus,  aperçus,  aperçut,  
                 aperçûmes,   aperçûtes,  aperçûrent
secouant:(現在分詞) <secouer (他) ❶揺さぶる、激しく動かす
    ❷(体の部分を)振る、 ❸振り落とす、払いのける 
givre:(m) 霧氷;雨氷;霜
givrer:(他) ❶霧氷で覆う、 ❷(霧氷状の白い粉を)ふりかける   
ébloui:(過去分詞) <éblouir (他)  目をくらます、だます
    être ébloui par les phares d'une voiture
      車のヘッドライトに目がくらむ
       être ébloui par la richesse / 富に目がくらむ
    Il croyait m'ébloui par ses promesses.
       彼は約束で私をだませると思っていた.

 

—————————≪解釈≫—————————————————

*1)  Puis la pesante classe d'hiver commença.
     それから冬の重苦しい授業が始まった.

形容詞 pesante が class にかかるのか、それともclasse d'hiver
全体にかかるのかで、受け取り方が若干変わるかも.つまり
classe d'hiverにかかって、冬独特のどんよりした灰色の空の下
での重々しい季節感での授業か、それとも単にclassにかかって
(冬にかぎらず)いやな授業が始まったのか.
はっきりとはわからないのですが、春ならば、暖かい日差しもある
のに、今は冬で寒いし、教室中くさいにおいもただようし、
「いやな授業だぜ」みたいな感じでしょうか.

*2) Dressé contre la porte
    門扉を前にして、まっすぐに立って

dressé を「もたれて」と訳している本もありますが、基本的には
「立っている」という意味です.また入口にもたれていたのでは
霜を払い落すという同時的行為をするには、やや不自然です.  
contre も「~に対して」(ものなどを立掛ける)というようなときにも
使う前置詞ですが、ここでは「~を前にして」「~に立ち向かって」

*3) ! 
「...眩しそうに !」で終わらせるように訳文を工夫すれば「!」
を付けることは可能です.「!」にこだわればの話.
何でもかんでも仏文側の真似をして「!」を付けたのでは
ピントはずれになりますので!
   もちろん試験問題で「!を付けて訳せ」と言われれば、がん
ばってやってみてください!

私は文学的表現はへたくそなので、うまく!を最後に置けませんが
具体例のため、無理に!を最後に添えて拙訳してみますと;

『それから冬の重苦しい授業が始まった...
 突然の窓ガラスを叩く音で、私たちは顔を上げた.
そこに私たちが見たものは、門扉を前にして真っ直ぐ立っているグ
ラン・モーヌでした.入って来る前に、上っ張りの霜を払い落とし
ていたのだ、眩しそうに!』

 

————————*〚グラン・モーヌ〛—————————————————

読みはじめの頃、「モーヌの兄貴」としていましたが、
読むにつれて、モーヌもフランソワも落ち着いた人柄
を感じさせます.「モーヌの兄貴」ではなく「モーヌ
兄さん」か、もうそのまま「グラン・モーヌ」とした
ほうが、よさそうなので、そのようにします.

 


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