今朝の水中常念
「雪解 雪形 野良仕事 こぶし咲く里山 北国のああ北国の春」
終戦時松本陸軍飛行場に残った飛行機は徹底的に破壊され、どこかに運び出されたらしい。
破壊現場に残った小さな残滓を拾いに子供たちが群がったという。
目的は戦闘機防風ガラスの小片である。透明であってもガラスではない不思議な物資だ。
机などでこすると香しい匂いがした。それはこぶしの花の香であった。
こぶしは高い梢で咲いた。
花を手に入れたくて、石を投げたけれど 徒労に終わった
群れて咲く美しさもあるけれど、真下に立って見上げる一花 一花に表情がある。
「山吹 せせらぎ ふきのとう 落葉松の芽が吹く 北国のああ北国の春」