昔、高倉健さんの任侠映画を観た後、映画館から出ると高倉健さんになった気分で肩で風を切って街を歩いたという人も多い。
昨夜、ちょとした機会があって普段は読まないような書物を読んだ。冬の夜長、かつて高倉健さんになった時のように、その書物の影響を受けてか、ふと脳が作動して我が家庭園芸を見つめ直すことになった。
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趣味で家庭園芸する人は別にして、自分や家族が食べるだけの自給自足をめざす家庭園芸なら「多品種少量栽培」。我が家庭園芸は、できるだけ多くの人に配って喜んでもらおうとするから「中品種中量栽培」になる傾向が強い。
農産物交流は、単に物の受け渡しでなく、人と人がふれあう機会を作ってくれる。人とのふれ合いは単調な田舎暮らしを豊かにしてくれるし、喜んでもらったり感謝されれば心が弾むし再生産意欲も湧いてくる。
自給自足が「自分と農産物だけの関係」で成り立っているとすれば、我が家庭園芸は「自分と農産物と人々という三角関係」で成り立っている。そのことが、我が家にはない農産物は貰うという双方向交流ともなっているし、人とのふれ合いもより増えてくる。
怠惰な性分の自分は、己を律することに甘い。宗教ならば、難行苦行で悟りを開こうとする「自力本願」は対岸にある。せいぜい形だけの「他力本願」がやっとかも知れない。
そんな自分には、三角関係の家庭園芸でないと続かない気がする・・・
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人と人を繋いでくれる「安納芋」は、10月から既に6~7個ずつぐらいだが10数か所に配ったし、今もなお配り続けている。2回目の配りも始まっている。最近では、さらに「大根」も加わった。年末からのふれあい手段には、「大根の麹漬け」が登場する。
今日は朝から霧雨だった。車に「安納芋」「大根」「近所から貰ったミカン」を積み込んで、配りに走った。
<高速道路から見えるミカン山(海南市下津町付近):年明けに出荷する蔵出しの「下津ミカン」の産地:有田みかんが終わる頃を待って出荷される>
<阪和道・京奈和道を繋ぐ天空の「和歌山JCT」を下から眺めた>