夕食後のひとときは、座椅子に座って録画してあるテレビ番組を見ることが多い。
そんな頃、ほぼ毎晩のように保育所・年長の孫が大概は一人でやってくる。夕食をすましてから来るときもあれば、お風呂上がりに来る時もある。
入ってくると、彼女の行動パターンは決まっている。空いている座椅子には座らない。
必ず、自分の膝の上に座りに来る。
その時、「隣、空いてるのに」「エーイ モー・・・」と嫌々の言葉を言いながらも、内心では嬉しくて仕方がないので、座りやすいように脚を揃えたりと協力する。
座った途端、彼女の次の行動も決まっている。
テレビのリモコンを手にし、自分が見ていた録画を止め「YouTube」に切り替える。続いて、リモコン操作で大概は「かんあき」を検索し、とめどもない動画閲覧が始まる。
膝の上に座られ身動きができないまま、みたくもないYouTubeにお付き合いするのはかなわんので、「YouTube、見るの2つやで!」と言いながら、そっと孫を膝から降ろす。
やむなく、別室の古いテレビのスイッチを入れたり、パソコンルームへと向かう。
YouTubeを見終わった孫は、「おじいちゃん、暗いから送って!」と部屋まで呼びに来る。
来る時は暗くても自分一人でやって来る。だから、帰るのも一人で帰れるはず。なのに、声がかかる。
「来るときは一人で来たのに」「モー・・・」と嫌々の言葉を言いながらも、内心では甘えてくれている嬉しさをかみしめつつ、手をつなぎ隣の家の玄関まで送っていく。
「甘え上手な孫」のお陰で、ほぼ毎日、ホッコリ気分に浸らせてもらっている。至福のひとときを過ごさせてもらっている・・・