昨日の朝、お坊さんが仏さんに「お参り」に来てくれた。聞いていた予定より30分以上も早く来られたので、慌てた。
・・・早くなった事情を説明してくれた・・・
葬儀社から葬儀を頼まれたが、最初は檀家回りがあるから別の日に変更してくれるのであればと返事したらしい。
ところが、遠方から親族が来られていて葬儀日を変更できないらしく、一方で他のお寺のお坊さんからは「お盆で無理」と断られ弱っていたらしい。
どのお寺とも縁のない人の葬儀は、葬儀社にお坊さんの手配を委ねる。ただ、お盆となると、檀家を持たない僧侶がいる都会と違って、田舎では、お坊さんは檀家回りに奔走する。
檀家との約束を優先し、葬儀社の依頼を断るのが普通。
お坊さんも思案した末、「病院から火葬場へ直葬するような風潮がある中、葬儀をしたいと言われれば何とかお勤めをしてあげなければ」と思い、引き受けたらしい。
ただ、「あとあとは、築地本願寺へ引き継ぐしかないのかも・・・」と。
・・・その影響で・・・
お盆になると、檀家はお坊さんがお参りに来てくれる時間帯は家で待機し、親戚やら新盆の家へのお参りにでかける日時を調整する。
我が家は時間が少し早まっただけだったが、葬儀・火葬場・野上がりのお勤めの時間帯に訪問する予定だった檀家には、何時間もの時間変更をお願いしたらしい。
ただ不在で連絡がつかない檀家が1軒あって、「どうしたら連絡が取れるやろか?」と相談された。
携帯電話を持っていない人だったので、アチコチ心当たりに電話し、何とか外出先の本人と連絡が取れ、了解してもらった。
・・・お盆の葬儀って・・・
檀家でも、葬儀の時は事前にお坊さんの都合を聞いてから、葬儀社と葬儀日時を決める。
自分や親族の都合だけでは葬儀日時は決められない。お坊さんだけでなく、葬儀会場・火葬場の都合もある。
まして、お盆真っ最中となれば、なおさらのこと。
どこのお寺の檀家でもない家の葬儀は、葬儀社任せだから、お盆にお坊さんが忙しいなんて関係ないのかも知れない。
でも、日本の「お盆」の慣習を知っていれば、都会ならいざ知らず、葬儀社に無理を通せば、多くの人々に迷惑をかけることぐらいは知っているはず。
今回はお坊さんの「慈悲」があったから、予定通り葬儀ができた。
お坊さんも、檀家が快く了解してくれたから、葬儀を引き受けできた。
我がお寺、お坊さんも、檀家も、寛大で慈悲深い人ばかり。