
あなたは、家事を手伝いますか。
「男子厨房に入らず」でしょうか。
いつしか、
「あなた、厨房に要らず」になっていませんか。
どちらが先かわからないのですよ。
私は、家事を手伝います。
若い人達のように、家事の分担は決めていません。
出来るときに手伝います。
料理の合間に出た洗い物や、食後の食器洗いです。
体を動かしたいときは、洗濯や米をとぎ、コーヒーを淹れるのです。
やってほしいなとサインが出るときに手伝います。
時には、言葉であったり風情であったりします。
プロジェクトの仕事は、シェアーできないとよく言われます。
担当者にしかわからない微妙なやりとり(コンセプト、顧客の要望)が
あるからです。
あるグループは居残りで深夜まで頑張っている。
それを傍目に5時に帰るグループがいます。
あるエンジニリング会社が、残業時間(コスト)を減らすために、
仕事のシェアーを推進しました。
下請け仕事はあるもので、平均4時間の残業が半分の2時間になったそうです。
仕事の質が上がったそうです。
工夫は、いくつかありました。
一番大きかったのは、上司が早い段階で指導したことでした。
基本計画、基本設計の段階で、上司と部下で話し合い方向性を決めたのです。
プロジェクトが詳細設計に入る前に上司のチェックが入ります。
部下が「作成」し、直属の上司が「検討」し、責任者が「承認」する
仕組みになっているからです。
この段階でチェックするのが、今までの常識でした。
部下が「作成」する前に、責任者と相談する方法と比較しました。
部下の悩みは消え、上司の心配は半減しました。
併せて、全体が見渡せる責任者が仕事のシェアーも同時に行いました。
より短い時間で、より良質の仕事ができるようになったのです。
さらに余った時間で、次の仕事が仕込めるようになり、
売り上げが上がり、コストが下がったのです。
生まれた利益は、部下にも上司にも均等に配分されました。
こうして、活力ある職場に生まれ変わったのです。
どこの会社でも、「ホーレンソー」(報告、連絡、相談の頭文字)を
推奨されています。私には、無能な上司のため息にしか聞こえません。
部下の話を聞いて、判断する。
なぜこうしろとコミットメント(自分の考えを明らかにする、約束)
しないのでしょう。待つよりよっぽど効果的です。
誰も責任をとれなどとは言いません。
上司の、さらに上司(役員、社長)の声が部下に聞こえないのです。
会議もそうです。上に報告するための会議になっているのです。
係りの話し合いや決議は、部会のため、部会の会議は役員会議のために
なっているのです。さらに役員会議は、本社のためにとなっているのです。
無駄の極みです。
仕事をシェアーすることは、まず会社の中にある概念を捨てることからです。
「誰が何々(仕事の分担)をしなければならない」を外すのです。
誰がやってもよいのです。
早くから、経験ある上司(責任者)が、相談に乗り方針をだすことです。
上司が、部下に近づくことです。部下の近くに席を設けることです。
部下が自分の席に来る(ホーレンソー)のを待たないで、
部下の席に行って、心配事を話せばよいのです。
会議の席で発言がないのは、
発言しない人が悪いのではなく、
発言の機会を作らない上司が悪いのです。
仕事をシェアーすることは、会社の利益につながるのです。
セクショナリズムも取り払えるのです。
ちょっと考えてみませんか。
多くの成功している企業は、そうしています。
センチュリーカンパニーは、人材育成のために多くのプログラムを
用意しているのです。
人材育成とは、できる部下から能力を吸い上げるのではなく、
上司は自分の能力をシェアーすることで、部下を育てているのです。
そこの待ってる上司、自分の考えを早くから言いませんか。
上にも、下にも言ったらよいのです。
それが、部下のあこがれになり、会社の風土となるのです。
風になれ 弦がつかめる 枝になれ
2015年9月10日