絵のタイトルは、「川筋気質」です。
炭鉱跡博物館で、石炭を運ぶ船の絵を見ました。
掘るのも運ぶのも危険だった。
男も女も生きてきた。
今日のタイトルは、「月明かり」です。
寝床で身体のあちこちを動かしてみる。
筋肉の張りを確認する。
起きる前のルーチンとなっています。
特に気にしているのは、腰回りです。
今日も、動けそうだ。
台所に行き、洗い物をし、米を研ぐ。
月明かりに誘われて、外に出る。月は雲に隠れた。
草を刈ってよかった。獣が隠れることができないから寄ってこない。
ベニカナメの枝がいつしか伸びている。
蚊に追われ、家に入る。
コオロギが鳴いている。遠くでも近くでも。
ぶよに眼の下を刺され、顔半分が膨れたままである。
ゴルフのプレーに支障はなさそうだ。たいして、気にはならない。
二杯目の冷やしたゴボウ茶を飲む。鼻に抜ける香りがよい。
「月夜」に関する想いを巡らしている。
高校生の頃、最終便の一つ前の船で帰ることが多かった。宇品港を7時40分に出航した。
月明かりの道すがら、OLになったばかりの近所のお姉さんと一緒になった。
私は、単なるボディーガードのようなもの。
まばゆいばかりで、何を話したのか覚えていない。
真っ黒の天狗松の向こうの江田島湾に、月明かりが揺れていた。
月夜は、たくらみを思い起こさせる。
光源氏が夜な夜な出かけたのも、月明かりがそうさせたのだろう。
月明かりは、罪作りである。闇夜であれば、なかったことの多くを思い出してしまう。
足つけし 影が重なり 夜光虫
2020年9月7日