地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

バトル

2006年04月14日 | Weblog
最近、ハノイのホテルやサービスアパートの値段がものすごく上がっています。
以前からハノイはかなりバブルってるので、一部では「東京よりも土地が高い」とさえ言われているほどです。外国人向けサービスアパートの家賃もべらぼうに高いのです。

そこへ来てこの秋にはハノイでAPECが開催されることもあり、価格はうなぎ上り。
私もそろそろ契約更新の時期なので、セールス担当のCamさんがやってきました。
普段から仲がいいので、Camさんも辛い立場です。
でも会社の意向には逆らえず、通達にやってきました。
すごい値上げを言い渡されることは分かっているので、まずは日本からのお土産で先制パンチ。(内心焦るCamさん。)

しばし世間話をした後、探りを入れるように「もう用件は分かってるよね?」とCamさん。
身構える私。
Camさんはおずおずと、「実は・・・300ドルの値上げです。」

でも、値段を聞いて実は内心ちょっとホッとする私。
事前に物価上昇率や他のサービスアパートの価格などをチェックしていたので、600ドルは値上げされるんじゃないかと心配していたのです。
ざっくり計算して、200ドル、いや頑張って300ドルの値上げまでなら受けて立とう。でもそれ以上になるとちょっと厳しいので、考えなければと思っていたのでした。
(でもどこも軒並み高くて、今の私の家賃はこれでも低いほうだと言われているので、引越し先を探すのは至難の業。完全に売り手市場です。)

そこで私は考える振りをして、かねてから隠し持っていたネゴ案を持ち出してみました。
「じゃあさあ、300ドル値上げ受け入れたら、無料で新聞購読つけてくれる?」
(これって新聞の勧誘屋さんに「じゃあ洗剤もつけて」とか「ビール券つけて」とかいう感覚です。)

するとCamさんはさらに困って、「実はこれは内部資料なんですけど・・・」と上司のサイン入りの書類を見せてくれました。
そこには、はっきりと"No benefit"と書かれていました。
さらにCamさんのレポートの欄には「居住者には3月6日に値上げ通達済み。3月6日時点でのレートで対応よろしく。」と嘘の報告が書かれていました。
値上げの話を正式に持ってこられたのは今回初めてですが、1ヶ月も前に話をしてあることにして、これ以上の値上げを回避してくれたのでした。(私の賃貸契約が実際に切れるのは6月なので、その頃にはもっと上がる可能性大。)
Camさんなりにかなり頑張って、本当は600ドル上がるところを300ドルに抑えてくれたとのこと。
でも200ドルはどう頑張ってもボスがOKを出さなかったとか。

確かに今のオフィシャルレートでは600ドル値上げになっているので、彼女の言ってることは嘘ではないんだと思います。今から入居する人は600ドル、部屋によっては1,000ドルぐらい高い家賃を払わされるです。ひょえ~。

APECが終わるとホテルの値段は多少下がるものの、サービスアパートに関しては上がったままだそうです。本当に恐ろしく売り手市場です。

というわけで、新聞購読オプションは諦めなければいけないかもしれません。
Camさんにさらにネゴらせるのはかわいそうな気もするし。
でも一応今日は返事をしないで保留としました。
「こんな高いとAPEC終わってから誰もハノイに来なくなるよ~」とCamさんに捨て台詞を吐きながら、わずかに新聞オプションがつく希望を持ちつつ・・・。

食べ物の値段がまだ安いことだけが救いです。
旧正月が明けてから物価上がってますけど、それでも数十円でたくさんの野菜が買え、数百円でレストランで食事ができるのですから。

この住居費とのアンバランスさが不思議です。