『父上、貴方は、この期に及んで何を言われる。貴方をおいていけると、お思いか。それは、とんでもない了見違いだ。私は、貴方の力も借りたい。一緒に来るのです。嫌とは言わせません。』 アエネアスは、ここで、ちょっと間をとった。
『父上!申し訳ない。』 と言うや、彼は、拳をにぎるや、間髪をいれず、父の急所に、当て身を入れた。父は、その場にくず折れた。
『おいっ!頼む。』 と一声を放ち、連れて来た従卒に、父を背負わせて、出発の場へと急いだ。
『アレテス、アレテス、準備はいいか!』
『半数は先発させました。残っている半数も準備は出来ております。統領の方はいいですか。』
『おう、父とアスカニウスを頼む。アレテス、出発だ!』
『判っています。万端、了解しています。統領!』
アエネアスは、準備してあった馬を引きつけ、馬上の人となり、彼は、一同を見渡し、無言でうなづいた。
『父上!申し訳ない。』 と言うや、彼は、拳をにぎるや、間髪をいれず、父の急所に、当て身を入れた。父は、その場にくず折れた。
『おいっ!頼む。』 と一声を放ち、連れて来た従卒に、父を背負わせて、出発の場へと急いだ。
『アレテス、アレテス、準備はいいか!』
『半数は先発させました。残っている半数も準備は出来ております。統領の方はいいですか。』
『おう、父とアスカニウスを頼む。アレテス、出発だ!』
『判っています。万端、了解しています。統領!』
アエネアスは、準備してあった馬を引きつけ、馬上の人となり、彼は、一同を見渡し、無言でうなづいた。
