エーゲ海北部に出没する海賊は、海上において船舶を襲うだけではなく、大陸沿岸の集落や漁村も襲っていた。トリタスの話に出た海賊は、サモトラケ島に本拠を置いている海賊らしい。それについて、トリタスは手短かに話した。
『サモトラケ島に本拠を置く海賊には、この浜でも手を焼いている事情があるのです。奴らは、海上で交易船を襲うだけではなく、浜へ船で乗りつけて、浜の集落をも襲うのです。全くそれには困っています。』
『よく話してくれた、トリタス。そして、サレト、ありがとう。二人に心から深く礼を言う。本当にありがとう。』 アエネアスは、礼を言って、浜頭の連中に向いて訊ねた。
『トリタス、実は、昨夜のことだが、俺たちは、敵の襲撃を予想していた。しかし、その襲撃がなかった。俺たちは、不思議に思っている。その何故にかかわることについて、知っているようであれば教えてくれないか。ポリュドロスのことは判った。それで、この地方一帯の豪族の割拠の情況について解かっていることが、あったら教えてほしい。』 と、アエネアスは、告げた。
『サモトラケ島に本拠を置く海賊には、この浜でも手を焼いている事情があるのです。奴らは、海上で交易船を襲うだけではなく、浜へ船で乗りつけて、浜の集落をも襲うのです。全くそれには困っています。』
『よく話してくれた、トリタス。そして、サレト、ありがとう。二人に心から深く礼を言う。本当にありがとう。』 アエネアスは、礼を言って、浜頭の連中に向いて訊ねた。
『トリタス、実は、昨夜のことだが、俺たちは、敵の襲撃を予想していた。しかし、その襲撃がなかった。俺たちは、不思議に思っている。その何故にかかわることについて、知っているようであれば教えてくれないか。ポリュドロスのことは判った。それで、この地方一帯の豪族の割拠の情況について解かっていることが、あったら教えてほしい。』 と、アエネアスは、告げた。
