『ほ~う、それはどこからの情報だ?』
『話の出どころは、統領と来訪者との話らしい。それで統領が言われるのは、ここでもし何かがあれば、それは一大事ということになる。ということで夜の警備を万全のものにしたらどうだということだ』
『それは言われる通りだ。万全のものにすることに異論はない。敵の攻めてきかたによるが、今の状態では心もとないことは確かだ』
『それで、それをやると同時に情報の収集もせよということだ。情報収集については、オロンテス、ギアスと打ち合わせる。とりあえず建造の場の警備の増強について手を打とう。その打ち合わせだ。よろしく頼む』
オキテスは、話のほこ先をドックスに振った。
『ドックス、聞くが、夜のかがり火は何か所くらいにしている?』
『かがり火は、1艇当たり建造の場に4か所です』
『建造の場にかがり火を4か所か、そして、周りは真っ暗というわけだな、ドックス』
『はい、そいう状態です』
『パリヌルス、それに加えて、夜の張り番、警備担当者は現在12名でやっている。統領の見解では、『それは手薄だな』というわけだ。お前はどれくらいが適当と考える?』
『そうだな、そうだなではない。ちょっと状況を想像してみよう。敵が来るとすれば、何を目的に、どのように攻めてくるかと考える。それができたら、どのような警備体制がふさわしいか考えられる。それがこの場合の思考の原点だ』
『パリヌルス、考えてくれ』
『判った。任せろ!』
パリヌルスは、身の回りに目を走らせた。彼は木板に使える板を探して手にとった。パリヌルスは、近頃になって、文字を書いて考える癖を身につけていた。
『おう、オキテス、話をするぞ、いいか』
『ちょっと待ってくれ、今、ドックスと話の真っ最中だ』
『ドックス、建造の場の明かりについて考えよう。場の周囲を明るくするか、新艇の周りを明るくするかについて結論を出す。これには、敵が来たらどう戦うかが問題なのだ。ここにいて話を聞いてお前も考えろ!完成をまじかにした新艇に変事があっては困る。そのために手を打つのだ』
『判りました』
オキテスはドックスとの話を終えてパリヌルスと話し始めた。
『おう、パリヌルス、待たせた。話を始めよう』
『おう、話し合う項目を書いてみた。順不同だが話しあっている間にうまくまとまる』
二人はうなずき合った。
『話の出どころは、統領と来訪者との話らしい。それで統領が言われるのは、ここでもし何かがあれば、それは一大事ということになる。ということで夜の警備を万全のものにしたらどうだということだ』
『それは言われる通りだ。万全のものにすることに異論はない。敵の攻めてきかたによるが、今の状態では心もとないことは確かだ』
『それで、それをやると同時に情報の収集もせよということだ。情報収集については、オロンテス、ギアスと打ち合わせる。とりあえず建造の場の警備の増強について手を打とう。その打ち合わせだ。よろしく頼む』
オキテスは、話のほこ先をドックスに振った。
『ドックス、聞くが、夜のかがり火は何か所くらいにしている?』
『かがり火は、1艇当たり建造の場に4か所です』
『建造の場にかがり火を4か所か、そして、周りは真っ暗というわけだな、ドックス』
『はい、そいう状態です』
『パリヌルス、それに加えて、夜の張り番、警備担当者は現在12名でやっている。統領の見解では、『それは手薄だな』というわけだ。お前はどれくらいが適当と考える?』
『そうだな、そうだなではない。ちょっと状況を想像してみよう。敵が来るとすれば、何を目的に、どのように攻めてくるかと考える。それができたら、どのような警備体制がふさわしいか考えられる。それがこの場合の思考の原点だ』
『パリヌルス、考えてくれ』
『判った。任せろ!』
パリヌルスは、身の回りに目を走らせた。彼は木板に使える板を探して手にとった。パリヌルスは、近頃になって、文字を書いて考える癖を身につけていた。
『おう、オキテス、話をするぞ、いいか』
『ちょっと待ってくれ、今、ドックスと話の真っ最中だ』
『ドックス、建造の場の明かりについて考えよう。場の周囲を明るくするか、新艇の周りを明るくするかについて結論を出す。これには、敵が来たらどう戦うかが問題なのだ。ここにいて話を聞いてお前も考えろ!完成をまじかにした新艇に変事があっては困る。そのために手を打つのだ』
『判りました』
オキテスはドックスとの話を終えてパリヌルスと話し始めた。
『おう、パリヌルス、待たせた。話を始めよう』
『おう、話し合う項目を書いてみた。順不同だが話しあっている間にうまくまとまる』
二人はうなずき合った。