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練馬区議会議長宛陳情書(案)

2020-09-06 10:15:11 | としまえん問題

ネット上では「としまえん閉園反対」「練馬城址公園とハリポタ施設建設中止」の声が広がっているみたいです。

私は広域防災拠点の機能を持つ練馬城址公園の整備自体について反対するものではありませんが、そもそも、

「としまえんを潰して練馬城址公園とハリポタ施設を作った方が広域防災拠点の機能強化につながるのか」

がよくわかりません。

もし、練馬城址公園とハリポタ施設を作ることで、却って練馬区の広域防災拠点機能が減殺されてしまうなら、多くの人に愛されて94年の歴史に幕を下ろしたとしまえんも、そこで働いていたスタッフの方も、そして私を含むとしまえんを愛していた多くのファンも浮かばれません。

わからないことは理解できるまで確認し、質問し、情報を共有すべきだと思っています。

 

ある方にご教示いただいて練馬区議会議長宛の陳情書案を作ってみました。

陳情書の作り方は練馬区議会サイト

https://www.city.nerima.tokyo.jp/gikai/seigan/index.html

で詳しく説明されています。

gooブログにはWordファイルを添付できないので作った文案と署名用紙を以下に本文引用しておきます。

利用方法はおおむね以下の通りです。

1)陳情は練馬区民に限らず誰でもできるので、ご自身でWord等で文書化してプリントアウト(サイズはA4だそうです。)し、署名・捺印して提出していただいても構いません(提出期限は9月10日正午だそうです)。

宛先と内容を少しカスタマイズして東京都議会議長宛に同じものを提出してもいいかもしれません。

2)Wordファイルを添付してお送りできるメールアドレスを

hiraiwa@nextlaw.jp

宛にお送りいただければ、陳情書と署名用紙のWordファイルをお送りします。プリントアウトして上記1)同様、署名・捺印して練馬区役所にご提出ください。

3)自分では練馬区役所まで行けないが陳情書には名前を連ねたい、住所を私に知られても構わないという方は、上記2)同様、Wordファイルを添付してお送りできるメールアドレスをお知らせください。署名用紙のWordファイルをお送りしますので、プリントアウトの上、署名欄にご住所・お名前を記入し捺印して、9月9日必着で事務所宛にご郵送いただければ私が取りまとめて練馬区役所に提出してきます。

署名用紙の郵送先は:

〒160-0017 新宿区左門町6-10 渋谷ビル4階

ネクスト法律事務所 弁護士平岩利文 宛

です。

(以下、陳情書文案です)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

練馬城址公園及びスタジオツアー施設等に関する陳情書

                    令和2年9月10日

 

住所:            

氏名:            

電話:            

 

練馬区議会議長 殿

要   旨

としまえん遊園地(以下「としまえん」)跡地における練馬城址公園及び同公園の整備にかかる覚書(以下「本覚書」)第6条第1項に定めるスタジオツアー施設等に関し、当該施設等の建設着工前に、以下の点について書面及びホームページで明らかにするよう、本覚書第3条、同第5条第1項第2項、同第6条第2項及び同第7条に基づき、東京都及び事業主らに直ちに要求するとともに、以下の比較検証結果により練馬城址公園及びスタジオツアー施設等の広域防災拠点としての機能及び明白な有意性が確認できるまでは、少なくともスタジオツアー施設等の建設をいったん中止するよう、東京都及び事業主らに強く働きかけてください。

(1)「としまえん」の遊園地としての経営を維持・継続したまま同遊園地を広域防災拠点として利用する場合と、「直接活用区域」(※下記理由中で定義。以下、同じ)を広域防災拠点として利用する場合との比較検証結果(具体的数値等に基づくもの)

(2)本覚書第6条第2項に基づき丙、丁及び戊が「実現の一翼を担うことに配慮する」こととされている「第4条に定める機能」には「B 広域防災拠点」は含まれているのか。含まれているとした場合には、当該「配慮」の具体的内容、並びに、「としまえん」の遊園地としての経営を維持・継続したまま同遊園地を広域防災拠点として利用する場合と、「直接活用区域」及びスタジオツアー施設等を広域防災拠点として配慮・利用する場合との比較検証結果(具体的数値等に基づくもの)

 

理   由

1.今後30年以内に練馬区で震度6弱以上の地震が起こる確率は53.1%とされているところ(J-SHIS地震ハザードステーション等)、スタジオツアー施設等が練馬城址公園内の開発事業区域に存在する2023年から2053年までの30年間、広域防災拠点として(直接)利用できる面積は、本覚書第2条の対象区域中、石神井川南側を中心とした約10~12ha(近隣の光が丘公園の6分の1程度。以下「直接活用区域」)に過ぎません。

すなわち、「広域防災拠点の必要性が高い今後30年間」に、としまえん跡地の2分の1近くはスタジオツアー施設等に提供され、容易に解体できないであろう堅固建物が建てられることになります。

2.そうであれば、少なくとも、東京都民、なかんずく練馬区民の生命身体の安全を守るためには、従前の「としまえん」の遊園地としての経営を維持・継続したまま同遊園地を広域防災拠点として利用する場合と比較して、直接活用区域を広域防災拠点として利用する場合(※スタジオツアー施設等の「配慮」を含みます。)の方が、その機能が客観的に高いということが証明されていなければなりません(そうでなければ「東京都と練馬区は広域防災拠点としての機能を犠牲にして経済・利益誘導を優先させた」との誹りを免れません。)。

3.万一、広域防災拠点としての機能が変わらない、あるいは、減少するというのであれば、都民・区民の生命身体の安全を守ることを責務とする東京都及び練馬区は、事業主である西武鉄道株式会社、ワーナーブラザース ジャパン合同会社及び伊藤忠商事株式会社に対し、計画の変更等を強く働きかけ、あるいは要請する職務上の義務を負っています。

4.また、「としまえん」は地元練馬区民のみならず多くの東京都民等に愛され続けた、地域に根付いた遊園地であり、かつ、これまでも広域防災拠点としても一定の存在意義を果たし続けてきました。

ところが、上記要旨で開示を要求した「としまえんを練馬城址公園(及びスタジオツアー施設等。以下、同じ。)に造り変えた場合の広域防災拠点としての機能」が地域住民等にまったく説明・開示されないまま、本年6月以降、「としまえん閉園、練馬城址公園の開発整備」という結果のみが先行・独り歩きしており、地元住民のみならず多くのとしまえん来園経験者がインターネット上等で計画に対する疑問の声を上げているのが現状です。

このような状況下で、計画当事者からの客観的かつ誠意ある説明を欠いたまま練馬城址公園の開発整備を進めることは、地元住民等の理解を得た「地域との連携により、多様な交流活動などが行われ活気をもたらす空間の創出」や「来園者が憩うことができる便益施設の整備」(本覚書第4条Cア及びイ)の実現を阻害することは明らかです。

以上

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (ねこまる)
2020-09-08 21:08:43
としまえんが突然閉園し、悲しく信じられません。特にサクラナイトが好きでした。
陳情書拝見し、勉強になります。応援しています。

青森県民より
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Unknown (hirahira5510)
2020-09-09 23:05:32
ねこまるさん
コメント、ありがとうございます。青森県民なのにとしまえん好きとは!もしや、元練馬区民さんとか?宜しければ署名用紙をんセブンイレブンでプリントアウトして送ってください〜!
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