つれづれなるままに弁護士(ネクスト法律事務所)

それは、普段なかなか聞けない、弁護士の本音の独り言

体罰

2013-11-28 20:55:12 | 日記

体罰問題といじめ問題は、もう我が国の教育界における永遠のテーマみたいになっちゃってますね。

一定の周期で必ずマスコミに取り上げられて、何も解決しないままにみんなが忘れて、またしばらく経つとマスコミに取り上げられて・・・という繰り返し。マスコミが取り上げるのには一定の周期があるけど(私の個人的かつ感覚的判断では概ね5年くらいの周期ではないかと。)、体罰を受けている生徒や運動選手、いじめられている子どもの存在は途絶えることなく連綿と続いてる(はずである。)。おそらく、開闢以来、は大ゲサとしても少なくともここ半世紀、「体罰」と「いじめ」がこの国の教育現場からなくなったことは一度もない、と思う。

「マスコミが取り上げない」ということと「この世に存在しない」ということは(当たり前すぎて文字にするのも馬鹿馬鹿しいが)イコールではないのだ。 

「体罰」も「いじめ」も、みんなが「よくないこと」と理解してるのになくならない(やめられない)のは、どちらも人間の本能というか根元的な弱さというか不可避的な狡さというか救いがたい卑劣さというかどうしようもないクソったれというかに由来するものだからだろうか。 

私の高校時代も毎日が「体罰」に怯える日々でした。

「体罰教師」は私が所属していたラグビー部顧問のY(特定秘密なので特に名を秘す。)。今から考えれば、人生経験も浅い、世の中のことなんか何一つ分かっちゃいない、おそらく仕事もあまりできない20代半ばの若造教師だった。今は恐るるに足りないが当時は怖かった。

部活動の練習中に技術的な質問をYにしたら「勉強不足だ、バカヤロー!」といきなり腹を蹴られました。しばらく息ができずにグランドにうずくまる私。

今なら1時間以内に訴状を作って名古屋地裁に訴えるところだぞ。

ラッキーだったな、Y。 

私だけじゃなくて生徒全員がYを怖がっていた。

あ、一人だけいたな。「あなたのことが僕は大嫌いです。」と面と向かってYに宣言した度胸あるヤツ(特定秘密なので仮にMとしておく)。少林寺拳法の有段者だったMからすれば、たかだかラグビーごときで鍛えたマッチョな体格をひけらかして生徒を殴ったり蹴ったりしている若造教師なんぞメじゃなかったのだろう。

ちなみに、Mはその後校長室に呼び出され、「何故、君はY先生のことが嫌いなのかね?」とネチネチ、失礼、延々と校長(とY)から問い質されたそうな。

あーうっとうしい。Yがバカなら校長はアホか?

Yがみんなに嫌われてるのは、「教師」というチンケな社会的地位と権力をかさにして自分の気に入らない生徒を殴ってるからに決まってんじゃん! Yを嫌いなのはMだけじゃねーよ、と、今ならMのために45分で訴状作って名古屋地裁に提出するところだぞ。

運が良かったですね、校長先生。

Yからすれば、「俺は生徒みんなから愛されてる。俺も生徒みんなを愛してる。だから鉄拳制裁は愛のムチ。生徒もみんな分かってくれてる。(校長も庇ってくれるし、教育委員会マターにはならんだろ。俺様のマッチョな身体とソフトなルックスの前には女子高生もメロメロよ。)」とか思ってたのかもしれないが、Y先生、みんな(含む私)あなたのことを嫌ってましたぜ。今でも高校時代の友人と酒飲むと、「ほんとYってヤなヤツだったよなー! ああいうの教師として失格だよなー!」で軽く1時間は盛り上がる。ちなみに、先日飲んだ高校時代の友人S(現在、某大学教授)とはこの話題(だけ)で1時間40分盛り上がりました。

生徒や選手に対する体罰を是としている全ての体罰教師・暴力コーチの皆さんへ(※そもそも「罰」ですらないんだけど。知らないことを指導者に質問したり、プレーでミスしたり、体調や気分の関係でどうしてもやる気が湧かなかったり身体が動かなかったり、なかなか技術が向上しなかったり、指導者と性格が合わなかったりすることは「罪」でも「悪」でもない。体罰容認派のバカはそこんとこ、いいかげんに理解しようね。)。

もしもあなたが私の依頼者だとして、私に質問したり、証人尋問でリハーサルどおり証言できなかったり、あるいは何となくあなたと相性が合わないなぁと私が思ったり、あなたの相談内容が低俗かつ卑劣なものだと感じたりしたら、私は遠慮なくあなたをぶん殴ったり、蹴り飛ばしたりしていいんだよね?(蹴るときは腹に行くのでしっかり腹筋に力を入れとくよーに。) 

だって、私は依頼者であるあなたのことを心から心配して愛してるんだから。あなたも星の数ほどいる弁護士の中から私を選んで、私を信頼して、私に運命を託したわけですから。そういう覚悟で今、生徒や選手をぶん殴ったり、蹴り飛ばしたりしてるんですよね?

みなさんがやっていることは、つまりはそういうこと。

ご依頼、お待ちしております(たぶん受任しないけど。)。

 

 


清洲会議

2013-11-27 12:47:12 | 映画

2013年11月22日(金)

監督:三谷幸喜
主演:大泉洋、役所広司、佐藤浩市

私は愛知県名古屋市(の隣の市)の出身なので、こういう映画はもうストーリーだけで嬉しくなっちゃったりします。

「うんうん。結局、信長も秀吉も家康も愛知県だもんね。三英傑だもんね。どうだー、スゴイだろー。エライだろー。」

いうまでもなく、私自身は信長とも秀吉とも家康ともまったく血縁関係はありません。

もしかしたら、信長に殺された農民か、秀吉の生家の隣のボロ家に住んでいたルンペンか、家康軍に加わって最初の合戦でいきなり斬り殺された足軽が私の祖先だったのかもしれませんが、そんなこたどーでもいい。

これが「郷土愛」ってヤツかもしれません(中日ドラゴンズは好きじゃありませんが)。

 

役者さんも良かった。

佐藤浩市さんはホントにいい役者さんだと思います。今、一番脂が乗りきってる男優の一人だと思います。秋のサンマの塩焼きというか。シリアスな役も悪役もコメディも何を演らせても上手い。

大泉さんのコミカルな秀吉も秀逸でした。世評ではそのコミカルさが取り上げられているみたいですが、私としては秀吉が家康に切る啖呵にグッと来ましたね。善悪とかを超越して天下を目指してる男の凄味がじわっとスクリーンから伝わってきて。コミカルな演技の要所要所に「凄味」を織り交ぜてみせる大泉さんの演技は特筆モノだと思います。

役所広司さんの一本気で、ちょっと抜けてて、憎めない柴田勝家もよかった。

この映画はストーリーというより(ストーリー自体は特に唸らせられるような所はなかったです。三谷さん、すいません。)、これでもか、というくらいの役者さんたちの演技が評価のポイントだと思ってます。まぁ、ここまで豪華キャストを集められるのも「三谷幸喜」であるが故だろうと思いますが。

ただ、セットが、、、、、

ちゃちい。往年のNHK時代劇観てるみたい。平坦で、のっぺりしてて、奥行きも陰影もなくて。

セットの平坦さが役者さんたちの好演まで薄っぺらなものにしそうで、そこのところは観ていてハラハラしました。もう少しセットというか、映像にお金かけても良かったんじゃないかと思います。せっかくの「三谷幸喜」作品なんだから。

 

先般、三谷さんが連載している朝日新聞夕刊のコラムに、「映画に点数をつけて批評する」ことに対して苦言を呈しておられました。

三谷さんとは弁護士になる以前にお仕事でご一緒させて頂いたりしているので(「三谷幸喜」の名前を世に知らしめた「12人の優しい日本人」の初演は私がプロデュースしていた演劇フェスティバルだったんですよ。ウソみたいな話だけど)、このブログで映画に点数をつけている私としては三谷さんのコラムを読んで軽くグサッときましたが、今回も点数はつけます(ニヤリ)。

80点。

芸術家とか、エンターテイナーとか、作家とか、とにかく「作品を生み出す」ことを生業としている人は、順位であれ賞であれ点数であれ、自分が生み出した作品に対する評価を受け入れる勇気と覚悟を持つべきです。そして、自分の作品が、どれほど世間に酷評されようと、その作品を愛し続ける強さを持つべきです。

三谷さん。すっかり御無沙汰している間に三谷さんはビッグになられ、私はしがない弁護士になりましたが、今も変わらず応援しております。


腫瘍マーカーの数値(8)

2013-11-26 11:19:40 | 親父の肺癌

2013年10月30日(水)

親父の最新の腫瘍マーカー検査結果(2013年10月30日時点)は以下のとおり。

ちなみに色々な方から「その後、お父さんのお加減はいかがですか?」と心配して頂いていますが、今のところ親父は元気です。

趣味の旅行にも行ってます。

ただ、椎間板ヘルニアが完治とまでは行かず、朝起きたときや同じ姿勢を続けていると腰や足の付け根に激痛が走るらしい。

日常生活に支障はないが年末の大掃除などはちょっと難しくなってきた。

なので、近いうちに一度帰省して実家を大掃除してくる予定である。

親父は

ホコリで死んだ奴はおらん! 特に訪ねてくる人がいるわけでもないし、掃除なんかええ。」

とあくまで強気だが。

 

(  )内は前回検査時(2013年9月30日)の検査結果。

ProGRP 57(69)※基準値81以下 肺ガンに特有の腫瘍マーカー

CEA 2.4(2.8)※基準値5.0以下 胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー

NSE 14.9(14.5)※基準値16.3以下 小細胞肺ガン、神経芽細胞腫に特有の腫瘍マーカー。告知時(2012/10/11の数値は22.8)

CA19-9 39(35)※基準値37以下 膵臓・胆道・胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー

【免疫力の数値】

アルブミン 4.2(4.3)※基準値3.8~5.3

リンパ球 37.8(41.7)※基準値18.0~59.0

ガンの大きさ(3.0cm)は

上部 縦1.81cm(1.81cm)

    横2.33cm(2.04cm)

    奥行-cm(-cm)

下部 縦1.94cm(2.33cm)

    横4.32cm(4.49cm)

    奥行-(3.16cm)


Yahoo !

2013-11-19 21:57:33 | 日記

「3Dプリンター技術の米メーカーボットは、ヤフー・ジャパンの「さわれる検索」プロジェクト(sawareru.jp)の一環として、デスクトップ3Dプリンター「メーカーボット・レプリケーター2」を、日本の盲学校7校に寄贈すると発表した。同プロジェクトは、インターネット検索の結果を立体物として触って感じる体験を創出する。パイロットプログラムが筑波大学附属視覚特別支援学校(盲学校、東京都文京区)で実施され、視覚障碍のある児童が、同プリンターで出力した90以上の立体物に触れる体験をした。立体物のデジタルデザインはウェブサイト(http://www.thingiverse.com/)で公開され、無償でダウンロードできる。」(Yahoo!ニュース 11月19日9時24分配信)

 

NHKのニュースでも見た。

盲学校の生徒さんが3D印刷した「スカイツリー」を触って「こんな形だったんだ!」とすごく嬉しそうな笑顔で話してた。

 

こういうニュースはいい。

最近、虚偽だとか偽装だとかクソのような・・・・あ、いや、ウンコのような・・・・とにかく聞いてると耳が腐りそうなニュースばっかりだったので、こういうニュースを聞くと少しホッとする。

なかなかどうしてやるじゃん、Yahoo。

技術とかお金とかって、ヒトを昨日より少しだけ幸せにできたときはじめて意味を持つものだけれど、今回、「3Dプリント」という技術に「盲学校の生徒さんの視野を広げる」という意味を持たせるお金の使い方をしたYahooはもっともっと評価されていい、と思う。とりあえずYahooショッピングで何か買おうかしらん。

「Yahoo」というのはガリバー旅行記に出てくる馬の国に住んでいる「人の姿をした凶暴な野獣」の名前。そのネーミングの品の悪さが嫌いでこれまでYahooを利用することはあまりなかったが、これからはネット通販はYahooショッピングで買う。ポータルサイトはYahoo Japanに設定する。いらなくなったものはYahooオークションに出すぞ。

インチキの「77%オフセール」をやったり、自分の意見が反映されないと拗ねたトップが民間議員を辞めると言ってみたり、やっぱり続けると言ってみたりしているしている某企業(以下「楽天」という。)とはえらい違いである。社内公用語を英語に指定しようが、総理大臣の覚えがめでたかろうが、ダメなものはダメなのだ。

 いっそ「ゴールデンイーグルス」をYahooが楽天から買ってくれればいいのだが。

 

おちゃらけた、意味不明の、イメージだけの、取りあえず売れてるジャリタレ・アイドル使っときゃOK、みたいな企業広告が多いけど、最良の企業広告は静かに地道にじっくりと継続して社会貢献をし続けることである、ということを地で行くYahoo ニュースでありました。