つれづれなるままに弁護士(ネクスト法律事務所)

それは、普段なかなか聞けない、弁護士の本音の独り言

そして父になる

2013-09-27 12:37:12 | 映画

2013年9月27日(金)

 

監督:是枝裕和

出演:福山雅治、リリー・フランキー、尾野真千子

 

先行ロードショーで観てきました。

良かったです。95点。

 

是枝監督のカメラワークというか画面演出は流石、という感じでした。惹き込まれました。

私は、福山雅治さんというタレントがあまり好きではなかったのですが(なんというかカッコ良すぎて。早い話、カッコ良くない男の僻みですな)、この映画の福山さんはイイ。

「完璧主義の負けを知らない男」の嫌味と弱さと悲しさを地で演じ切れている気がしました(←褒めてない?)。

リリーさんの「ずっこけで、ださくて、少し小狡いところもあって、でも子煩悩」という父親も、多分、今、演じさせようとしたら日本にはリリーさんしかいないんだろうな、と言う感じ。

尾野真千子さんはたしか近日ロードショーの「謝罪の王様」にも出演されていたと記憶していますが、とてもいい女優さんですね。

福山さんとリリーさんが、それこそ、「地」で役柄を演じてるのに対して、尾野さんはちゃんと役作りして演技をされてて、その演技がまた、ちっとも嫌味じゃない。

「親子」とか「家族」とかって、結局、何だろう、というのがテーマなのですが、映画では事件のゴールは描かれていません。「子どもの取り違え」という被害に遭った2つの家族と2人の子どもが、その後、どうなっていくのか、どういう関係を築きあげていくのか、何一つ答を示すことなく映画は終わるのですが、個人的には、こういう作品が非常に好きです。

作り手が全てを解決してただそれを観客に見せる作品より、問題を提起してあとは観客に深く何かを考えさせる作品の方が、良質で成熟したエンターテインメントだと私は思っているので。

 

作品で描かれている2人の父親は、ある意味、どちらも両極端な父親像なのですが、両極端故に、どちらも「できそこないのパパ」なわけです。

一見すると、リリーさん演じる雄大パパは子どもにとっては理想のパパのように見えるのですが、やっぱり、「できそこない」なのです。

福山さん演じる良多が、6年間育てた息子慶多に、

「できそこないだったけど、それでもパパだったんだよ」

と叫ぶシーンは、4歳と10歳の2人の男の子の「できそこない」の父親である私としてはジーンと来ました。

「できそこない」というより、(私も含めて)親はどこまでも「未完成」なんですが。

長男が生まれた時、ある人から、

「親というのは、子供が生まれたから当然に親になるんじゃない。子どもを育てていくうちに、少しずつ少しずつ子どもに教えられて親になっていくんだ。」

と言われたことを思い出しました。

 


ゴルフ

2013-09-26 12:39:33 | 日記

いい季節になってきました。ゴルフに。

ゴルフを始めて2年半。

なかなか90を切れずにいます。

年内のラウンド予定は今のところ4回(←増える可能性大)。

なんとか年内に、まぐれでも、偶然でも、多少強硬手段を使ってでも、90を切りたいなぁ、と思う今日この頃でした。

 

誰か、ナイター・ゴルフ行かない?

 

 

 


腫瘍マーカーの数値(6)

2013-09-25 13:04:12 | 親父の肺癌

2013年8月30日(金)

 

親父の最新の腫瘍マーカー検査結果(2013年8月30日時点)は以下のとおり。

(  )内は前回検査時(2013年7月31日)の検査結果。

ProGRP 63(52)※基準値81以下 肺ガンに特有の腫瘍マーカー

CEA 3.3(3.4)※基準値5.0以下 胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー

NSE 13.1(13.5)※基準値16.3以下 小細胞肺ガン、神経芽細胞腫に特有の腫瘍マーカー。告知時(2012/10/11の数値は22.8)

CA19-9 35(33)※基準値37以下 膵臓・胆道・胃・大腸・肝臓ガンに特有の腫瘍マーカー

【免疫力の数値】

アルブミン 4.1(4.1)※基準値3.8~5.3

リンパ球 41.6(38.6)※基準値18.0~59.0

 

ガンの大きさ(3.0cm)は

上部 縦1.81cm(1.05cm)

    横2.04cm(1.24cm)

   奥行-(1.31cm)

下部 縦2.28cm(2.92cm)

    横4.45cm(3.47cm)

    奥行-(3.16cm)

ProGRPの数値が上がってきたとの、ガンが少し大きくなってきた。

椎間板ヘルニアのせいで金沢行きを止めた影響が少しずつ出始めているのかもしれません。

 

「このブログに掲載されているガン治療関係の広告の内容や効果効能に私は一切関知していません。もしかしたら効果のあるものもあるのかもしれませんが、必ず、ご自身で調べて、検証して、治療を受けるかどうかを判断してください。くれぐれも「弁護士のブログに掲載されていた広告だから」なんていう安易な理由で手を出さないで!」


エリジウム

2013-09-24 11:33:21 | 映画

2013年9月20日(金)

監督:ニール・ブロムカンプ

出演:マット・デイモン、ジョディ・フォスター、アリシー・ブラガ

 

面白かったです。

映像も迫力満点。

ジョディ・フォスターとマット・デイモンという2大スターが出ているのに、全編通してこの2人の掛け合い・絡みがまったくない、というのも贅沢な作り方だと思います。

75点。

 

ジョディ・フォスターをスクリーンで観るのは、(私的には)「羊たちの沈黙」以来なのですが(←古っ!)、

「あぁ、どんな美女も、オバサンになるんだなぁ」

としみじみ。

肌は荒れちゃってるし、ヒップは見事に垂れちゃってるし。

マット・デイモンも同じようにオジサン化してましたが、筋骨隆々の肉体美は相変わらずですな。

まぁ、お腹タプタプの「後天性オヤジ化症候群」に冒されている私に他人様のお体のことをどうこう言う資格はありませぬが・・・

 

ただ、ストーリーの中で重要な意味を持っている(はずの)「カバとミーアキャットの寓話」は全く意味が分かりませんでした。

マット・デイモンは

「カバがミーアキャットを助けたくなった気持ちが分かるよ」

と言って死んでいくのですが、私にはさっぱり???

もしかしてアメリカン・ジョーク? んなわけないか。

ネイティブなアメリカ人には分かるのかしらん・・・

 

 


許されざる者

2013-09-16 19:11:55 | 映画

2013年9月13日(金)

監督:李相日

出演:渡辺謙、柄本明、佐藤浩市

 

面白かったです。

今年観た日本映画の中では今のところ1番かな。北海道の雪原風景や明治初期の開拓村の映像も非常に美しくて惹き込まれました。

80点。

クリント・イーストウッド監督・主演のハリウッド映画のリメイクということは知りませんでした(観終った後で知りました)。

予告編が面白そうだったということもあるのですが、女郎宿の主人役で出演している近藤芳正さんとは以前(私が弁護士になる前)にお仕事でご一緒させていただいたご縁があり、懐かしさも手伝って思わず映画館に足を運んでしまった次第です。

 

「ハリウッドの西部劇を彷彿とさせる設定だなぁ」とか、「(佐藤浩市さんのセリフが)ダーティ・ハリーのセリフのパロディだぁ」とか思って観ていたので、後になって「イーストウッド監督・主演の映画のリメイク」と分かって、妙に納得しました。

それにしても、近ちゃんはいい役者になった(と私がいうのも偉そうですが)と思います。

今、一番脂がのっている佐藤浩市さん、大御所の渡辺謙さん、大先輩の柄本明さんと共演しても一歩も引かないんだもん。

同じ愛知県人としてちょっぴり嬉しいっす。

 

作品は面白かったんですが、柄本明さん演じる金吾が相手を殺しきれず、自分の弱みを十兵衛に吐露するシーンだけはどうにもしっくりきませんでした。

唐突すぎるというか、流れが飛躍しているというか。

柄本明さんがいい役者だけに残念です。シナリオのリメイク時に削り落とされたエピソードでもあったのでしょうか・・・(イーストウッドの「許されざる者」を私は観ていないので何ともいえませんが・・・。)