ボビー・オロゴンさんが奥さんにDVを働いたということで逮捕された。
最近のボビーさんのお仕事は「YOUは何しに日本へ?」(テレビ東京)のナレーションくらいしか存じ上げないし、別に私はボビーさんのファンでも何でもないのだが、相変わらず無節操なマスコミの報道姿勢にゲンナリしているので、取りあえずブログで物申しておこうかと思う。
まぁ、私がブログで物申しても大勢には何の影響もないっすけど。
さて、ボビーさんの逮捕である。
新型コロナネタに飽き始めていたこともあって、マスコミはこの格好のネタにいっせいに飛びついた感がある。
TVでもネット上でも、ボビーさんと親交があった(かどうか知らないが)タレントやら良識派知識人といわれるコメンテーターやらが、そりゃあもう調子に乗りまくって、「DVはいけない」「奥さんに土下座して謝れ」「見損なった」「嫁さんにこんなこと言わせちゃう男は最低」等々、言葉で、文字でボビーさんをバッシングしまくっている。
きっと、こういう人たちが、新型コロナで台頭してきた「自粛警察」の署長あたりになるんだろうな、と思う。
ボビーさんのDV現場を見たわけでも、ボビーさんの奥さんから相談を直(じか)に受けていたわけでもないのに、ここぞとばかりにボビーさんを調子に乗ってバッシングしまくっているすべての人たちに問う。
無罪推定の原則って、知ってるか?
てか、報道によると、ボビーさんはDVを否認してるんだよね?
釈放された際の会見でもマネージャーさんが謝罪の弁を述べていたけど、ボビーさん自身はその横で憮然とした表情だった。3秒ほど頭を下げてはいたけど、たぶん、本心は「ふざけんな!」って思ってたんだろう。
そもそも、今回の「事件」は、報道を見る限りでも?????だらけだ。
まず、ボビーさんは現行犯逮捕されたという。
このブログには珍しく、参照条文を引用しておこう。うーん、アカデミック。
刑事訴訟法第212条と第213条だ。
警察官は奥さんからの110番通報で駆けつけてボビーさんを「現行犯逮捕」したという。
奥さんへの暴行は指の爪で額(その後の報道で「顔」になったが、当初は「額」とされていた)を叩いたことだという。
奥さんに傷害を受けた痕跡はなかったという。
「指の爪で額を叩いた」
・・・・えーっと、これって、いわゆるデコピンじゃね?
ケガもしてないし暴行を受けた痕跡もないのに、「110番通報された」ということで「現行犯逮捕」?
しかも、その後の勾留請求は当然のごとく却下された(ちなみに検察官の準抗告も却下)。
奥さんの主張する「ボビーさんのDV」の中に「ガスを止められた」というのがある。
ボビーさんは別居してたのかな?
あんまりそういう話は聞いたことないし、今回の逮捕騒動後の報道でもそのあたりを検証しているものは(少なくとも現時点では)ないように思う。
あとは、「家を売りたいから出て行ってくれ」「離婚届を出せ」と言われたりとか。
この辺りまで来ると評価の問題だろうけど、夫婦げんかでこの程度の言葉って出るときは出るんじゃないかなぁ、と私なんかは思う。
現実にはボビーさんは奥さんと子供たちと一緒に暮らしてるわけだし、自ら離婚届を用意して奥さんに突き付けたってわけでもないようだし、夫婦げんかで頭に血が上れば「だったらこの家も売って、みんな勝手にすればいいじゃないか!」くらいは言うだろう。
人間なんだからさ。
夫婦喧嘩ってそういうもんじゃないのかな?
昨今の「理性的」な風潮だと、夫婦げんかでさえ丁寧な言葉を使って相手を思いやりながら議論を積み重ねてお互いの妥協点・着地点を探らなきゃならないらしいけど、そもそも「喧嘩」ですから!
こういうことを書くとすぐ、「女性の敵」とか「昭和の遺物的発想」とか見当はずれなコメントが届いて鬱陶しいことこの上ないのだが、別に私は、「今回の逮捕劇は奥さんの狂言だ」とか、「ボビーさんは無実だ」と言っているのではない。
家庭内の、夫婦のトラブルで、しかも一方当事者の主張しか情報がなく他方当事者は事実を否認している、という状況下で、鬼の首でも取ったかの如く「加害者」とされている人間を(それがたとえタレントであっても)有罪と決めつけて正義漢面したコメントを出すな、ということだ。
何かあるとタレントや芸能人を公開処刑に処して憂さを晴らす。
この国のマスコミと大衆は昭和の時代から何一つ変わっていない、と思う。
やっとここまで辿り着きましたでござる。
可愛らしいカバーは杉浦範茂さん。
(Ⅿが送ってくれたグラナダ近郊から見たシェラ・ネバダ)
いずれもカバーレイアウトは竹原宏さん、写真は大谷勲さん、モデルは三好礼子さんだ。
(↑ヒロの町の星条旗)
(↑ハレイワの町外れの教会)
(↑タートル・ベイの夕日)