第39回は八王子市。
市の名前は牛頭天王(ごずてんのう)とその眷属(けんぞく)でもある8人の王子に対する信仰に由来すると言われてますが、この「牛頭天王」、いったいどこから来たのか、そもそも神なのか仏なのかすらはっきりしない。
3尺(90cmくらい?)の牛の頭と3尺の角をもつ7尺5寸(220cmくらい?)の大男というから、神とか仏というより、見た目は2.5頭身の奇怪なバケモノである。
本地仏は薬師如来だといいつつ、素戔嗚命(すさのをのみこと)とも同一視され、挙げ句、釈迦の教団の拠点、祇園精舎の守護神でもあるという。
ところが、古事記にも仏典にも経典にも牛頭天王は出て来ません。
「蘇民将来」という民間説話の中に登場するのだが、この「蘇民将来」自体、いつ、誰が、どのように作ったのかさっぱり分からない。
いや、もう、この神様(だか仏様)、
胡散臭さ満点。大好き。
総持寺の大欅に話しかけていたお婆さんのような人が昔はたくさんいて、そういう人たちが日々の祈りと心の拠り所にしていた「何か」が長い長い年月を経て民間説話と融合し神格化したのが「牛頭天王」という不思議な神様(or仏様?)なのだろう(西東京市編からの繋ぎ方が上手い!←自画自賛)
興味のある向きは鈴木耕太郎先生の『「牛頭天王縁起」に関する基礎的研究』を読まれたい。
で、八王子。
どこ行こう?
総持寺で悟りも開いたわけだし、やっぱりこの流れで高尾山薬王院でも参るか?(西東京市編からの繋ぎ方が上手い←しつこい)
ちょうど紅葉シーズンだし。さぞかし美しい写真が撮れるだろう。
よし決めた。
ユーミンの実家に行ってみよう。
調布市編で触れた名曲「中央フリーウェイ」
調布ICから中央高速に乗って、調布基地を追い越し・・・で、ゴールは?
大月か?山梨か?諏訪湖か?
いえいえ、「中央フリーウェイ」のゴールは八王子の荒井呉服店でござるよ。
あの歌は、当時、ユーミンが恋人の松任谷正隆氏(現、ご主人)に八王子の自宅まで送ってもらったときの情景を歌にしたものだから。
ユーミンのご実家は100年以上続く呉服店。
最近では「ハレノヒ」事件で被害にあった新成人たちに救いの手を差し伸べたことでも有名になった。
「中央フリーウェイ」のゴールでもあり、あのユーミンのご実家でもあり、「ハレノヒ」事件で神対応をした呉服屋さん。
見てみたい!
いや、ミーハー丸出しですが、それが何か?
鼻息荒く行ってみたら↓
建物がなーい!
なんか書いてあります↓
ありゃま。
仕方ない。とりあえず仮店舗に。
ここ↓
越後屋さんみたいな大店(おおだな)の店構えを想像してましたが、めっちゃオシャレでモダンな店構え。
さすがユーミン。
あ、別にユーミンが経営してるわけじゃないか。
ちなみにこの日は八王子在住のごっちゃん(仮名)がお勧めしてくれた陵南公園近くの甲州街道で「八王子いちょう祭り」が開催中。
ちょっと足を伸ばして行ってみることに。
黄金色のいちょう並木がめちゃめちゃ見事です↓
そして交通整理の婦警さんも可愛いです↓
陵南公園の前では何やら若者たちが踊りまくっておりました。
ただ、曲はユーミンじゃなかったですが。
おーい、八王子で踊るんなら
曲は「中央フリーウェイ」で。
あ、踊りにくいですね。やっぱし。