
味はイチゴの練乳がけ一択。
そうだ、かき氷を食べに行こう。
カンカン照りのお日様の下で、キンキンに冷えたかき氷を食べて、存分に夏を取り込もう。
ガソリンは先日の山中湖ツーリングから帰ってきた後に満タンにしておいた。いつでもどこにでも行けるように。思い立った時にガス欠なんてとてもつまらないから。
着替えのTシャツとタオルをサドルバッグに入れてエンジンをかける。快調。
環八の谷原交差点から富士街道に入る。
片側一車線の狭い街道をしばらく走って北原の交差点から新青梅街道へ。
道幅が広くなっても休日の新青梅街道の下りはいつも渋滞している。トラックが車線いっぱいに進路を塞いでいたりするので脇をすり抜けるのも難しい。
休日だけレンタカーを借りてドライブに出かけて来たようなサンデー・ドライバーも多い。
サンデー・ドライバーはたいてい左に左に寄ってくる。自分の視界と、運転している車の車幅と、走行している車線の幅が感覚として一致していないから、無意識のうちに対向車から自分を守ろうと車を左に寄せてしまうのだ。
加えて日本の道路は水はけをよくするために、たいてい、かまぼこ型に舗装されている。センターラインを頂点に左右に目に見えないほどの緩やかなスロープがつけられているから、それを意識してハンドルを操作していないと車は自然に左へと流れていく。自分の運転している車がどの程度左に流れるのか、乗り慣れていないレンタカーだと最初は分かりにくい。サンデー・ドライバーなら車が左に流れる率はさらに高くなる。
車の左側をすり抜けようとしたバイクが幅寄せしてきた乗用車に引っ掛けられて転んだりするのはたいてい、こういうケースだ。
何度か危ない目に遭っているので、レンタカーを見つけたらなるべく近寄らないようにしている。狭い片側一車線の道でレンタカーを左から抜くのはある意味、自殺行為だから。
950ccのエンジンの放熱で膝から下が焼けるように熱い。
渋滞が続いているから風でエンジンの熱を後ろに流すこともできない。
花小金井四丁目あたりでスリムジーンズを履いてきたことをとても後悔した。エンジンの熱で焼けたデニム地が脹脛(ふくらはぎ)に溶着してくるようだ。
東村山市に入り、野口橋を越えたあたりで、ようやく車が流れ始めた。
渋滞に巻き込まれて、車のエンジンとエアコン、それに自分のバイクのエンジンのトリプル放熱に焦がされ続けてきた後だけに風が心地いい。体を包むのは真夏の太陽とアスファルトの路面の反射熱で温められた熱風なのだけれど。
野口橋の交差点をさらに西へ走る。
瑞穂町に入り箱根ヶ崎の駅を越えたあたりで新青梅街道はルート16と交差している。
全国展開しているハンバーガーレストランとマクドナルドが仲良く並んでいる、ハンバーガー・パラダイスとでも呼べそうな交差点を右に折れてルート16に。
ルート16を少し北上して武蔵カントリークラブ豊岡コースを右手に抜き去ると小谷田の交差点。小谷田でルート16号と交差している道路は右折でルート463、左折すればルート299だ。
左折してルート299に入り、ひたすら北上していく。
狭山市を抜け毛呂山(もろやま)町を過ぎて飯能(はんのう)市に入る。
飯能市に入ったあたりから風景と道が一変する。
高い建物が少なくなり、空が広くなり、カーブが増える。
東吾野(ひがしあがの)から正丸(しょうまる)トンネルまでの道は山間(やまあい)で空気も涼しく、さっきまでの灼熱地獄が嘘のようだ。
蝉時雨(せみしぐれ)が、ヘルメットを通して聞こえる。
正丸トンネルを抜け芦ヶ久保(あしがくぼ)。上野町の交差点を右折してルート140。
しばらく北上して、ようやく目的地の長瀞(ながとろ)に着いた。

空いていればここのかき氷を食べたかったのだが、当然の如く長蛇の列。阿佐美冷蔵さん。

7年前に子どもたちを連れて食べに来た時の写真。2時間待つ価値のあるボリューム満点のかき氷だった。これもまた、夏の原風景だ。

阿佐美冷蔵さんを諦めて長瀞駅前のお店でかき氷を注文。店の裏の空き地のような駐車場に停めたボルティのシートの上に乗せて写真を撮った。

かき氷を食べ終えて、長瀞駅の反対側、岩畳まで歩いてみる。

川では子どもたちがカヌーで川遊びに興じている。


岩畳から長瀞駅に向かう土産物通り。


通りの途中で秩父胡瓜の浅漬けを見つけた。1本100円。


秩父胡瓜を売っている店の通りをはさんだ向かいでは鮎の塩焼きを売っている。
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