※これは小説シナリオであり
現実とは関係がありません。
小説轟陣兵
新春地震の間にて真心産業 新年度会議
※場所 某所茶室
◆会長 轟陣兵
どうも新年早々から地震報道
やら航空機事故報道が心痛だ
どうしたら人々の生命助かる
かを私は常に考えている人だ
◆真心産業 社長 橘勇三
会長！人命救済よりも我が社
の経営疲弊改善策が先決です。
◆会長 轟陣兵
今年は地震の間をお借りして
会社役員会議の実施とします。
◆真心産業 社長 橘勇三
会長！こんな竹藪の中の茶室で
新年会議を開かれる酔狂ですよ。
◆会長 轟陣兵
そうかね？日本国が震災に見舞
われて生命を失われた方々多数
を我ら真心産業が如何に今後は
救済する処置取るかが真心です
竹藪は地下茎が張り巡らされて
地震の間は耐震構造が採られて
いて地面も建物も安全と言える！
◆経理 筧敏子部長
我が社は営利追及団体であり
会社理念は利益の追求確保で
あり慈善福祉団体ではない！
◆真心産業 社長 橘勇三
とても竹藪の中にある茶室など
で会議して妙案は浮かびません
経理部長の筧敏子部長昨年我が
社で購入した5メートル四方の
鋼鉄鉄板新工場建設資材どうす
んだ？近年鉄材が高騰している
これを売却すれば我が社の赤字
は解消も可能だと思うがね？
◆経理部長の筧敏子部長
社長御心配には及びませんわよ。
この鋼材は仕入れ原価の1.5倍に
て当社が売却する予定です従い
赤字どころか利益がある訳です。
◆真心産業 社長 橘勇三
筧経理部長その件早急に善処
してくれる事をお願致するよ
やはり経理計数明るい人材は
は機転が効く頭のキレが違う。
◆経理 筧敏子部長
お言葉どおり善処致しますが
私両親を能登に残してますの
道路が地震により凹凸が発生
して通行不能なのです。両親
の安否や現在の避難状況を見
る為に経理課長の杉山さんに
任せる事にします。また親戚
は越中富山の置き薬から発展
した製薬会社を経営してます
富山の叔父の安否も見たい！
◆会長 轟陣兵
昔話をすると、みんな、笑う
と思うがワシは真心産業前身
『真心屋』の丁稚から出発し
たんだよ。ある時地震の余震
が続発して全国の『真心屋』
の幹部を招集してこの竹林の
竹藪林の中にある地震の間に
て寄合を開いたんだよ。その
時奥様が「陣兵！商人とはな
一言わば十悟らねば一流商人
とは言えんぞと厳しく言われ
この時世地震の間を見て悟る
者に真心屋の将来を託します
と言われた「陣兵！」悟れ！
気付け！これが商人の基本！
◆経理 筧敏子部長
とにかく能登越中へと急ぐ事！
◆真心産業会長 轟陣兵
筧部長に聞きます。富山親戚
は何を商売にしていましたか？
◆経理 筧敏子部長
勿論越中富山の置き薬ですよ。
家庭常備薬の顧客管理つまり
大福帳こそ叔父の店の根本！
兎に角5メートル角の鋼材は
即刻売却して当社の収益へと
迅速に繰り替えるシフト変換
こそが我が社に肝要な訳です。
◆経理 筧敏子部長
とにかく南海区部経理担当の
杉山課長に後事を託します！
◆真心産業 社長 橘勇三
そうそう善は急げで筧部長の
５メートル四方の鋼材売却し
て仕入れ値の1.5倍で売却を！
◆真心産業会長 轟陣兵
経理部課長の杉山君は紀州の
根来出だ何か思う所あるか？
◆経理部課長 杉山鈍照
南海地方に今年正月に帰郷
して地域の人々の新年会に
参加しましたが南海トラフ
いつ地震を引き起こし我が
町は如何に事前対応すべき
か北陸能登の地震を目にし
て正月宴の気配よりも地震
防災備蓄の討論がなされた
事が印象に残っております。
◆経理 筧敏子部長
何を呑気な南海話をしてるの？
５ｍ四方の鉄鋼在を即売却を！
地震起きたらトイレに逃げる！
◆経理部課長 杉山鈍照
ふふふふ～私杉の坊妙算の末孫
に相当しまして古来より鉄砲を
射撃する者の性格は一見鈍感に
見えるが愚図な連中の方が射撃
上手と言う事で「鈍」が「敏」
だとも言われているんですよ。
◆真心産業会長轟陣兵
どんしょう鈍照君？
何が言いたいのか?
◆経理部課長 杉山鈍照
私なら5ｍ四方の鋼材で
強固な鉄箱に組立る事を
します。題して南海地震
対策『鋼鉄の部屋』とし
て真心産業の南海地域で
販売致します。勿論鉄箱
の部屋の中には非常食や
防災用具一式をセットに
して越中富山の置き薬の
様に毎年『鋼鉄の部屋』
の備品の交換点検に行き
住民の耐震安全や我が社
真心産業の社会奉仕精神
善良企業いわゆる現在で
言う所のブラック企業で
はないホワイト企業倫理
を確立して社会貢献する！
◆経理 筧敏子部長
何を行ってるよ杉山課長今
するべきは鉄板売却して我
社の利益利潤に繋がる事！
機を見るに敏なる事です！
◆真心産業 社長 橘勇三
この会議もう既に見えたぞ
会議の最中に答えが出てる
杉山経理課長には南海地震
対策産業部長へ昇進させる
言うだけでなく実行する事！
◆真心産業 社長 橘勇三
経理 筧敏子部長に一ケ月
の有給休暇を支給する能登
輪島の現地リポートの提出
を命じる被災地を視る事！
◆真心産業 社長 橘勇三
会長！我が社としても救援
物資北陸に送り込むべきで
◆真心産業会長轟陣兵
なにを寝ぼけた事を言うか！
俺の友達の崎山製パンなど
もうとつくに現地到着して
救援物資のパンを無償支給
北陸の人々に展開しとるわ！
◆真心産業 社長 橘勇三
しまった！機を見るに敏なる
吾ら真心産業が不覚にも他社
に先を越された事は残念です。
会長崎山製パンの会長と正月
電話で年頭挨拶されました？
◆真心産業会長轟陣兵
おう崎山は俺に言い放ったぜ！
俺パン売ってるんじやないよ！
皆様にパンと言う幸福を届け
る必死の仕事してんだよとね！
崎山仁策たいした奴だ見上げた
人だ日本一のパン屋とは崎山の
事よ！商売の向こうに「仁」や
「義」があるこれが真心の本質！
