伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

認知症サポーター養成講座を受講しました

2019年08月05日 | 福祉・医療
 7が19日にバーチャルリアリティー(VR)を活用したシステムで、認知症の方が見ている不思議な世界を体験したことは、以前のブログ「VR利用で認知症を実感」に書いた。

 この機会に、周りの人とは違った景色を見ていたり、見えないものが見えていたり、しかも当人にとってはその見えている世界が現実のものとして受け止められているため、その世界を共有して対応することが大事ということを学んだ。

 同時に、この体験会時に、8月に開かれる認知症サポーター養成講座のご案内をいただいた。VRで認知症を実感できたのだから、ここはサポーター養成講座も受講して少しでも理解を深めておこうという気持ちもあって、講座に参加することにした。

 市職員もいしょに受講するのだという。


 開始予定時刻の午前10時前、会場の会議室に行ってみると、受付に市議会議員である旨を伝えると、「あ、じゃー」といって案内が着いた。一介の講座受講者だからそこまですることはないんじゃないのと思うのだが、着いて行くと悪い予感が的中した。なんと最前列に4つの議員参加者用の席が設けてあったのだ。

 いやいや、これじゃゆっくりと講義を聞くこともできないと思ったが、仕方がない。その席について講義を聞くことにした。

 あの体験をした後だから、議員の参加はもう少し多いのでは予測していたのだが、意外に少ない。わずか4人にすぎない。しかもそのうち、共産党・市民共同から3人。この現状にはびっくりもするが、考えてみれば、すでに受講している方もいるだろうし、受講せずとも深い理解を持っている方もいらっしゃるだろうと考え、気を取り直す。


 講師は、かつて知ったる職員。昨年まで長寿介護課にいて、講師の条件となる認知症キャラバン・メイトに登録済みで、何度も講師を務めたことがある職員だ。スライドを使ったお話は、分かりやすく、理解も深まったと思う。

 講座を主催した、地域包括ケア推進課の課長のあいさつにあったのだが、本市には、要介護認定を受けている人のうち推計で1万4,000人から1万5,000人の認知症の方がいらっしゃるという。認知症だからと行動を制限するなどの措置をとると、症状が悪化する懸念がある。このため自由に行動できる環境を整えるためにも、認知症を理解し、見守る役割を果たす認知症サポーターを養成するため講座が開かれており、これまでに2万3,000人が受講しているのだという。


 さて、満を持して始まった講義では、認知症の現状や国の対策などについての簡単な紹介のあと、認知症はどんな病気なのかを紹介していきます。認知症の半数がアルツハイマー型認知症で、次がレビー正体型認知症、そして脳血管性認知症、つまり脳梗塞や脳溢血に伴う認知症で、これで約9割を占めるだという。

 それぞれに症状の特徴があり、物忘れ、物をとられたと思い込むことなどの症状が出るアルツハイマー型、幻視・幻聴などを特徴とするレビー正体型、怒りっぽくなったり、感情が不安定になるなどの脳血管型、そして感情を抑えられなくなる結果、万引きなどの症状を発症することある前頭側頭型いわゆるピック症というらしいーーなどがあるそうだ。

 認知症は早期に発見・治療することが大切で、早く発見することで症状の悪化をできるだけ緩やかにし、一人でも生活できるレべルをできるだけ維持していくことが地帯つなのだという。


 等々、説明されたことを書いていくと、とめどなく長いブログになってしまうのだが、認知症サポーターは、認知症を正しく理解することで、早期発見につながったり、認知症の方を介護する家族や親族の相談相手となって励ます役割を果たすことができる。また、認知症の方の受診は困難な時があるだのが、受診につなげたり、服薬や生活サポートにもつなげることができるなど、重要な役割があるというお話がされた。

 現実のサポートでどこまで関われるのかという問題はあるだろう。しかし、認知症を理解して対応することは大切だと思う。特に家族等は、どうしても内に抱え込みがちになるので、仮に相談できるサポーターが身近にいるならば、その家族等はどんなに心強いか。ぐちをこぼす相手になるだけでも、心持ちは違うだろう。


 また、講座には若い職員が多かったが、市の窓口は認知症の方に接する機会も多くなるだろう。前のブログにも書いたレビー小体型と思われる認知症の方は、隣の2階からひそひそ話が聞こえると言って、相談に向かった先の一つが市の支所だった。職員が認知症に対して理解を広げることは、そういう意味でも重要といえるだろう。


 さて、交付されたオレンジ色のリング。腕につけて歩くのも何だし、どういうふうに身につけようか・・そこは悩みどころだ。 

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