伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

ルリタテハ、虫がわくような季節がきた

2022年04月24日 | 
 散歩をしていると、ナラ類や桜類の葉っぱが枝を覆い、だんだん見通しを遮るようになってきた。鳥見にいい季節が終わろうとしている。



 そして朝の空を覆う薄い雲・巻層雲がハロを映し出す。今朝も浮かんでいた。いや、これは円ではなく、てっぺんが潰れている。タンジェントアークのようだ。



 空に浮かぶ丸い虹。原理は虹と同じ。空気中の水滴や氷の粒が、光を分解して虹色を映し出す。虹は雨上がりなどで空気中の水滴が多かったり、雲が晴れ太陽が顔を出し、またその角度と観察者の位置条件がそろわないと見えないので、実際見ることができるのは年に数回しかない。
 ところがハロやタンジェントアークは、巻層雲や高層雲などで太陽がある周りの空を覆っていれば出現する。出現する機会は虹よりはるかに多いし、観測する機会も多い。この4月に入って何度目・・そう4度か5度、あるいはそれ以上、もしかして10回程度は観測しているかもしれない。

 雲はほとんど見えないのだが、ほぼ青い空にハロが見えることがある。地表近くは暖められ水の蒸発が多くなる。大気に飽和限度で溶け込んだ水蒸気が、たまたま入り込んだ冷たい空気により飽和点が下がり、水滴や氷になる。雲として認識できるほどの水滴も氷もないのだが、光を分解するには十分だ。おそらくこんなことで見えるのではないだろうか。とすれば、上空に寒気が繰り返し入り込む春はハロやタンジェントアークなどの光学現象が出現しやすいのかも・・。

 新緑の萌え色から緑を深める地上の季節ショーと、空の光学ショーを見ながら歩いていると、ヒラヒラと飛び立つのがチョウだ。
 今、よく見るのはベニシジミだが、シロチョウの仲間も見かけるようになった。今日はキチョウが体を温め、活動を始める時を待っていた。



 フェンスの陰で飛び立ち止ったのはルリタテハ。



 広げると、黒地に1本の空色の線が入った美しい翅を持つチョウだ。閉じると地味で、おそらく地上の枯葉の上では気がつかないだろう。



 写真を撮っていると、気に障ったのか、飛び立ったチョウ。ゆっくり追いかけると、もう1羽が飛び立ちフェンスに止った。



 2羽のチョウがいた。たぶん2羽とも冬越ししたチョウだろう。もしかしてデートして、一回目の繁殖を測っていたのかもしれない。サルトリイバラ、幼虫は、ホトトギス類やユリなどを食べるようで、近くにはサルトリイバラが花をつけている。少なくとも3から4本がある。もしかしてそこらで幼虫を見つけられるかもしれない。7月までに1回目の発生があるようだから、気をつけてみていようと思う。

 出始めは赤かったヤマザクラの葉が、緑に変わった。まだまだ葉っぱは柔らかそうだ。毛虫がいた。葉っぱに糸を絡めて雲のような巣を作った毛虫が、頭を盛んにフリフリしていた。何やってるんだろう。
 ナラの枝には直径4cm程のリンゴのように丸い物体がついていた。



 今年も発生したか。ナラメリンゴタマバチの虫えい(虫コブ)だ。中にハチの幼虫がいるのだろうけれど、まだ見たことはない。

 白いは何だろうと思って写真を撮った。花はクサイチゴだったが、偶然、虫も移っていた。
 ボケているが、右側に見えるのがカメムシの仲間のシマサシガメ。調べると派手な模様が功を奏し、たやすく同定できた。背中の真ん中に黄色っぽい模様が見えるので、5齢幼虫だと思う。



 よく見ると花の手前の細い葉っぱの上に、サシガメを見ているのか、花を見ているのか、やはり小さい虫がいる。
 別の写真を見ると、葉っぱの裏にいたものが表に出てきたようだ。

 何の虫かは分からない。しかしその姿は、どことなくかわいらしい。
 もしかしてアシグロツユムシの、発生して間もない幼虫なのかもしれない。この虫は、よく花の上にいて、たぶん花粉などを食べている。花を見ているように見えるのは、実際にこの花に食事に行こうとしているのかもしれない。

 散歩の途上、土の上に足跡を見つけた。
 割れた先っちょ。
 イノシシに違いない。



 最近、気配がなかったが、やはり近くに出没しているようだ。
 気を付けなくちゃ。


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2 コメント

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夕方の散歩 (Unknown)
2022-04-27 12:35:01
この時期の夕方は、今までだと散歩しているときに、小さな虫が顔をかすめて、時には、鼻に入りこんで来たりと、結構嫌な思いをすることが多かったのですが、
ここ1~2年、コロナの影響でマスクして散歩していると、マスクのおかげで避けられて、嫌な思いをすることが減ったと思います。
これって、コロナの功績なの?って思ったのでした。
本文とあまり関係がなくてすみません。
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クモの糸が顔にかかって (伊藤浩之)
2022-05-10 16:14:59
虫が湧く頃になると、まず不快な思いをするのはクモの糸。たぶん、糸を凧の足のように空中に伸ばして飛翔するクモの仲間の糸だと思います。

見えない糸がひたいにまとわりついていやな思いをすることがたびたび。

また、ブヨなのか、何か分からないのですが、林幹部の薄暗い場所を歩いていると、極々微少な羽虫が顔の周りを飛んで、耳とか、鼻穴とかを狙って飛回ります。

手で、払っても、払っても、しつこく着いてくる虫で、これも不快な虫の1つ。
次は蚊ですかね。

一方、楽しみもあります。
今シーズン、早速、カワトンボ、たぶん、シオヤトンボ、そして、昨日はハンミョウを見かけました。

虫を楽しむことができる季節でもありますね。

暑くもなってきますが、せいぜい季節を楽しみたいですね。
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