伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

高齢者が生きがい持って暮らすいわき市へ/敬老会を機会に議員だよりの記事を書きました

2018年10月10日 | 市政
 今週の議員だよりは何にしようか。そんな相談をする中、開催されている敬老会をテーマに高齢者福祉を考えてみようということになり、原稿を書きました。ご覧ください。



高齢者が生きがいを持って暮らすいわき市へ
本市も国へ働きかけを


 9月17日の敬老の日が過ぎ、10月2日を皮切りに、市内13地区で敬老会が続いています。「安心して暮らすことができる高齢者福祉」の推進が市長あいさつで語られますが、そのためには何が必要か考えてみたいと思います。【伊藤浩之】

経験を活かし地域に貢献誓う金婚代表

 10月2日、上遠野公民館体育館で遠野地区敬老会が開かれました。

 会場には、金婚の表彰を受ける5組のご夫婦のうち3組が出席したのをはじめ、招待者(70才以上)が式典を見守り、表彰を受ける金婚のご夫婦を祝いました。

 また、式典後のアトラクションでは、遠野保育所の園児が遊戯の「獅子の舞」を披露したのをはじめ、上遠野婦人会と入遠野婦人会が、日頃練習を積み重ねた歌や踊り、寸劇を披露。出席者の大きな拍手をもらっていました。

 代読された式典のあいさつで市長は、戦後の日本の平和と繁栄の礎となってきた高齢者の長寿への祝意を伝え、高齢者が意欲をもって生活できる地域づくりをすすめることに力を注ぐことを誓いました。

 表彰された金婚者の代表は、「社会の一員としての役割を見つめなおし、経験を活かし地域に貢献したい」と謝辞をのべました。

社会保障の相次ぐ後退

 本市の65歳以上の市民は9月1日時点で9万6千人を超え、100歳以上の市民は162人になります。

 こうしたお年寄りたちが、意欲をもって生活していくことができるようにするためにも、市長のあいさつでにあった「高齢者福祉」の増進は欠かせない課題です。

 ところが、国の取り組みは、これに反しています。

 この間で見ても、介護保険制度で、要支援1、2が介護給付から外され、要介護1、2は施設に入所できなくなるなど、介護サービスが削られています。

 代わりに総合事業の提供で自立した生活の継続が図られます。しかし、介護保険がそもそも自立を目指すものであることを考えると、国の施策の後退を実感しない分けにはいきません。

 また、年金額もマクロ経済スライドの導入によって、賃金や物価の実際の上昇率よりも抑えられた支給額となり、年金者から「年金が減って大変」という声が聞かれます。

 また、安倍晋三首相は、原則65歳から受給する老齢年金の開始年齢を遅らせることを選択できる制度改革を「3年で断行する」と言っています。

 これで、高齢者に意欲をもって暮らしてくださいと言えるのでしょうか。

 「全世代型社会保障改革」も言いだしました。

 「全ての世代が安心できる」改革といいがら、議論を先行させようとしているのが、高齢者の雇用拡大です。

 65歳以上を過ぎても働くことで社会保障の支え手を増やすことが狙いで、これを社会保障の改革と一体に進めようとしています。狙いは社会保障の削減です。

 「社会保障に頼るな」と、高齢者の生活に自己責任を強いるだけになり、「高齢者が意欲をもって生活できる地域」に反することは明らかです。

 また、来年10月には消費税を10%に引き上げることも予定しています。社会保障の削減と相まって、高齢者など国民の暮らしの打撃となることは間違いありません。

社会保障の削減やめよの市民の声を国に

 「高齢者が意欲をもって生活」できるいわき市になる。そのために、まず、暮らしをしっかり支えることが必要です。社会保障の削減やめよ、消費税を増税するなという市民の声を、国にしっかり届けることが課題となります。

 本市が市民の声を届ける役割を担う。そのことに大いに期待したい。敬老会に出席してそう考えました。



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