伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

楮畑で草刈りと芽かき、白皮ちり取りとため漉き練習

2022年09月16日 | 遠野町・地域
 楮畑もすっかり秋の装い。上遠野では見かけなかったが、12日には入遠野地区で彼岸花が咲き始めていた。大平の楮畑にも彼岸花が咲いており、一面の緑の絨毯に赤い彩りを添えていた。



 あちこちにヤブランも花茎を伸ばしていた。



 畑での草刈りはほぼ2週間ぶり。そのためか草の丈はまだ低い。草刈りもその分、楽ちんだ。





 楮の生育は畑によって違いがあるが、良好な畑では3m以上に伸びた楮が林立している。同時に、この時期になって、葉巻のように丸まった葉っぱが目立つ畑もある。
 原因は、メイガの仲間の幼虫。葉っぱに産み付けられた卵がかえり、葉っぱを丸めて糸で固定し巣を作る。その中で葉っぱを食べながら、育っていくのだ。
 ほとんどの巣はもぬけの殻。すでに羽化しているようだ。しかし、幼虫・・イモムシがまだいた。



 小さい芋虫だが、発生する数が多ければ葉っぱの被害は甚大。ほぼ丸裸にされてしまう。憎い害虫だ。

 畑にはオニヤンマもやってきた。



 12日も、13日も、空にはハロがかかった。




 朝夕はだいぶ涼しくなっているが、日中身体を動かすと汗が噴き出してくる。まだまだ暑い日が続いている。
 次回は10月に入ってからの活動となる。4日に遠野和紙工房「学舎」周辺の草刈りをする。6日に市長が視察・懇談をする予定になっている。市長を迎えるにあたり草刈りをしておこうということだ。
 たしかに、先週、久しぶりに行ってみたらだいぶ伸びていたものな・・。

 さて、自宅ではトロロアオイを栽培している。根っこからネリと呼ばれる糊状の物質を取り出す。楮の繊維を水に溶かし込む際、水に粘性をつけ繊維が沈みにくくあうるなどの役割を果たす。
 トロロアオイの別名は花オクラ。花は食用にでき、酢の物や天ぷらなど、様々な方法で料理し食べることができる。味はほぼないが、花ビラの根本にはオクラのようなネバネバ感があり、身体に良さそうな感じがする。このため、自宅前には花を咲かせ、種を取り、ついでに鑑賞用として栽培し、畑では、花を咲かせず根を育てるための栽培をしている。

 この株の生育力は旺盛で、次々に脇芽をつける。いつの間にか脇芽がだいぶ伸びていた。芽かき作業をした。



 この株は根元から脇芽が伸びている。これを摘み取っていくのだ。



 前回の芽かきからほぼ1ヶ月で、こ脇芽はこんなにあった。畑もすっきりした感じだ。



 また、楮の白皮からちり取りもした。8リットルのバケツにほぼ1杯分の白皮。約2時間の作業で、3分の1、約700gのちり取りをした。





 今日の和紙漉きの練習に向け、やっかいな作業を自分でも少しは担当しなければならないと思い、預かってきたものだ。
 今日の卒業用紙のため漉きに実際に使ったわけではないが、今後、これが卒業証書や流し漉きで作る菊判の用紙の材料になっていく。

 流し漉きは漉き舟(容器)の紙料を大きめの簀ですくい上げ、簀上で水を揺すりながら水切りをする。この作業を数回繰返して、一定の厚さの紙にして仕上げる。

 一方、ため漉きは、容器の紙料を賞状大の簀で漉き上げ、紙料の厚さがほぼ均等になるよう気を付けながら水を落とし、水が切れたらまた紙料を重ねて一定の厚さを作っていく方法だ。

 ため漉きは、ハガキ大で1度だけしたことがあるが、今日がほぼ初めての体験。20枚弱を漉き上げた。
 協力隊員によると、1枚の用紙は18g程度。だいたいの感覚で厚さを作って行く。作業そのものは、流し漉きを体験・練習してきたので難しいという感じはしない。これはいけそうという感じだ。

 こうした作業をできる人を増やしていくのが、これからの課題と言えそうだ。


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