伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

クモの糸に絡められて…子ツバメ災難

2012年07月19日 | 自然
 自宅裏の2階の屋根のもっとも高いところにツバメの巣があります。営巣し子育てをしていたようですが、どうも巣立ったらしく、今朝、勝手口に出た義母が「子ツバメがいる」と叫んでいます。

 ちょうど犬の散歩に出かけるところでしたが、後回しにし、裏手に回ってみました。いました、塀の隅にうずくまっています。つかまえて、手のひらを開いても、飛ぶ様子はありません。尾羽に曲がっているものがあり、羽も開けないようです。「ケガをしているのか、どうしようか」と考えましたが、とりあえず、野生生物に関わる県の担当部署に対応を聞いてみようと思い浮かべながら、周りを見ると、TVのアンテナに親鳥らしき成鳥がとまっています。

 親がいるならエサは大丈夫と考え、とりあえず、居場所になる巣を作ってやることにしました。

 カップラーメンの容器が良いのですが、なかったので、豆腐の容器をプラゴミから取り出し、2mほどの板にガムテープで貼りつけ、巣らしいものを作り、雨どいにくくりつけました。「お、なかなか」。きちんと巣に見えます。

 出来栄えに一人満足しながら、ツバメの子を中に入れてあげようとすると、羽の様子がおかしいことに気づきます。糸のようなものが見えます。ひっぱて見ると、ずいぶん粘りのあるクモの糸です。地面を逃げ回るうちに絡みついたのでしょう。羽が開かない原因はこれかも。手で引っ張りながら、糸をはずしてあげました。体の産毛のような羽が2本抜けてしまいましたが、羽は大丈夫。糸をとったらきれいに開きます。

 巣の中に子ツバメを移し、犬の散歩に出かけました。子ツバメのエサが心配で、沿道に虫がいないか探します。昨日までは写真撮影の対象でしたが、今日は、事情が変わって、獲物です。クヌギの木には、昨日と同じようにカナブンが群がって樹液をすっています。エサになるのだろうか、考えながら通り過ぎ、自宅に戻りました。

 子ツバメの様子はどうなっているのか。カメラを持って近づくと、人工の巣のヘリに立っています。「お、元気そう」。ピントを合わせているうちに飛んでいってしまいました。残されたのは、先ほど作った巣だけです。

 恩知らずだな。あとほんの30秒いてくれたら、写真に納まって、恩を返すことができるのに…。心の中で毒づきながら、無事に巣立ったことにほっとする自分もいました。

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