伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

「富山市議はなぜ14人も辞めたのかー政務活動費の闇を追う」を読みました。

2017年09月15日 | 読書
 先だって議員だよりに、政務活動費について書いた際、ネットで検索をかけていて目に留まった本がありました。興味を持ったので、さっそく取り寄せました。



 そう書名は、「富山市議はなぜ14人も辞めたのかー政務活動費の闇を追う」(チューリップテレビ取材班、岩波書店)。「闇を追う」とは、また、たいそうな署名だけれど、富山市議会で起こっていた政務活動費の不正使用は、確かに「闇」と言われても仕方がない。というより、議員の存在ってなんなんだろうと考えさせる。そんな一冊でした。

 富山市議会での政務活動費の不正が暴かれたきっかけになったのは、議員報酬をいきなり10万円引き上げたことでしたが、チューリップテレビが情報公開で政務活動費の資料を取得し、この調査の中から、疑わしい支出の領収書を発見。周辺の情報取りの中で、領収書のような支出がありえないことが発覚。当初は否定していた本人も、不正支出を認めるという経過をたどりました。

 その手口は、議会報告用の資料の印刷代として計上されたものが、実は、印刷会社の未記入の領収書に金額を書き込み、不正に政務活動費を引き出すものでした。

 辞職した14人は、領収書を偽造して支出してはならないお酒に政務活動費を当てるなど似たような手口で不正取得していったというのですから驚きです。

 ずっと長い間、こうした問題がある不正取得を続けてきたという状況のようです。

 議員は、市民の負託を受けて、市政の税金の支出状況をチェックし、また、税金を市民の要望に沿って使わせるという役割があります。その議員が、おおもとは税金から出ている政務活動費を不正に使うということでは、議員の役割は果たせません。というより、これ、詐欺など犯罪行為ですから、社会人として絶対にやってはいけない行為です。

 これを対岸の火事とせず、より正しく、また、より議員活動に役立てることができるように政務活動費を活用する。その覚悟をもって、議員活動に向かわなければならないと思います。

 いわき市の政務活動費に関しては、こちらで記事にしていますので、よろしければご覧ください。

ブログ:いわき市の政活費の運用を議員だよりの記事にまとめました


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