伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

案内スズメと導きモグラ

2018年07月13日 | 生き物
 7月9日の朝のこと、いつものように、いつものコースを愛犬といっしょに散歩していた。

 林間に差し掛かろうとする頃、スズメが道の上にいた。近づくこちらの一行を警戒し、飛び立つのだが、なぜか数メートル先に着地する。飛び立つ、着地するを繰り返しながら、道を先に立って案内していくのだ。数百m程、道案内した後、脇にそれた。



 ところが、それで終わらない。

 なぜか、帰路を急ぐ私たちの前に、道路わきから降り立って、同じように道案内をはじめた。



 スズメに気を取られながら歩いていると、なぜか愛犬のマメ太(普通、マメと呼ぶ)が側溝に入って歩き出した。

 マメ太は、生後2か月位の時に保護した野良犬。シバ犬をはじめ、いろいろな犬種が混じっている思われるミックス。口の中に黒いまだら模様があるが、ある愛犬家は、チャウチャウと同じと、この模様に感心していたことがある。

 側溝は土砂が撤去されている。空間線量が一定の値を超える場所で、地元の要望等を加味しながら、汚染土砂を撤去した市道の側溝だ。底面がすっきり表れている。



 その場所を、どこまでも、どこまでも、歩いていくのだ。普段にはないことだ。

 何だろうと思いながらも、スズメに気を取られていた。

 すると、マメがグッと力を込めて、リードを引き出した。

 何だ・・、愛犬の先の側溝に目をやると、黒い小さな動物が脱兎のごとくに駆けていく。

 モグラだ。モグラがマメを導いていたのだ。

 モグラが駆ける先の側溝にフタがかかっていた。ここに逃げ込んだらしい。姿が見えなくなった。

 スズメの方は、往路に出会った場所付近で道の脇にそれ、見えなくなった。

 モグラはどうなるだろう。大食漢で、胃の中に12時間以上食べ物がない状況が続くと死んでしまうという。この側溝にエサはない。とすると明日までには死んでしまっているだろう。そう思った。

 翌10日、同じように犬の散歩に出た。そして帰路、突然、マメが首をしきりに降り出した。咥えているのはモグラだ。

 側溝の底にいたモグラを咥え出し、振り回すことで、弱らせようとしているのだ。犬の狩りを初めて見た。

 しかし、モグラが可愛そう。叱って口から離させた。

 ところが、今度は、もう一頭の愛犬ノア(ラブラドールのミックス。マメはノアが発見した)がモグラを咥えた。モグラにとってはダブルパンチの痛手だ。

 こちらも叱って離させた。路面に落ちたモグラは、あわてて側溝の中に逃げ込んだ。



 それにしても、良く生きていたものだ。前日見かけた時から24時間が過ぎている。エサはどこかにあっただろう。

 でも、犬の仕打ちで動きは悪い。明日まで生きていることはないだろう。

 11日朝、モグラの姿はなかった。


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