伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

発達障がい者の雇用拡大セミナーに出席しました

2013年03月02日 | 活動報告
 きょう文化センターで開かれた、いわき地区障がい者就労支援セミナー「ともにはたらく、ともにかがやく」に参加して来ました。主催したいわき市障がい者職親会は、企業と親、障害者団体で創られ、障がい者の雇用拡大をめざして普及・啓発活動をすすめている団体です。

 午後からの出席でしたが、発達障がい者の就労をテーマにした講演とシンポジウムが行われ、株式会社Kaien代表取締役の鈴木慶太氏が講演し、福島県障害者職業センター、同県立いわき養護学校、発達障がいを持った方、そして障害者雇用に取り組んでいる企業代表をシンポジストにシンポジウムが行われました。

 鈴木氏は元NHKのアナウンサーで、退職後にアメリカで経営学の学位を取得し帰国。発達障がい者の人材紹介、就労支援事業、学生支援などを行なっています。「発達障害者の就労支援~進む取り組み~」と題して講演では、Kaienが考える大人の発達障がいとして、発達障がいの特徴などを説明した後、障がいの特徴を生かした職場配置の考え方などを紹介。障がい者本人と親に対する注意点などを説明しました。

 印象に残るのは発達障がい者の、障がいの特徴は長所でもあるという指摘。例えば障がいの特徴の同時に複数の作業を作業を並行してこなせない点は、一つのことに集中できる集中力となりますし、環境が変わった際の適応力にかける点は企業に対する強い帰属意識にもなるということです。その他、柔軟性や段取りを持って作業を進める力の不足は、「こだわりや深み」に、判断力の弱さは「慎重さ」に、応用力にかける点は「知識力」としてとらえることができ、それぞれの特性を活かせる仕事を用意し、その障がいの特性にあった指示等を工夫することで、企業の重要な戦力として働いてもらうことができると考えている点です。

 これは実際デンマークのあるIT企業で成功しているお話です。膨大なコンピュータープラグラムが正常に動くように、その中に潜むバグを発見する事業を展開しているのです。これは以前NHKの「視点・論点」(http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/145159.html)で扱っていましたが、実際に国内企業でも、そのような雇用をしている事例があるといいます。

 障がい者の雇用率は1.8%から2%に引き上げられます。こうしたことに多くの企業が関心を持ってもらうことが大切なんでしょうね。いま、一般の方も含めて雇用が厳しい状況があります。先だっては派遣労働から直接雇用の契約社員になった方が、「派遣労働者と正規職員の板挟みで大変な立場」と、不安定な雇用状態に不安を感じていることを語ってくださったことがあります。障がい者の雇用も、そして一般の労働者の雇用もしっかり確保するよう求めていくことが大切なんでしょうね。

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