伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

あっ、やっぱり。護衛艦いずもは空母改修を想定していた。

2018年02月23日 | 平和・戦争
 今日の朝日新聞を見て、「あっ。やっぱり」と心の中で叫びました。

 海上自衛隊の全通甲板を持つヘリコプター搭載型の護衛艦「いずも」は、空母への転換が想定されて建造されていたと、海上自衛隊の元幹部が証言しているという記事が、朝日新聞に掲載されたのです。

 記事は、こう書いています。



「いずも」空母化、設計時から構想 F35Bの艦載想定

谷田邦一 2017年2月23日02時00分


 海上自衛隊最大のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の空母化が防衛省内で検討されている問題で、いずもは2000年代後半の基本設計段階から空母への転換が想定されていたことが、当時の海自幹部の証言でわかった。中国の海洋進出が進む南西諸島周辺の防衛が念頭にあったという。


 以下は朝日新聞の紙面です。見出しが変更されています。



朝日新聞、2013年2月23日




 記事を読んで、さもありなんでした。

 以前、「いずも」引き渡しのニュースを見た時に、こんな考察をしていました。


 この考察で示した懸念は、現実のものとして議論されていたということです。やっぱりそうだったんだ。率直な思いです。

 政府はこの間、北朝鮮のミサイル問題を背景にしながら、巡航ミサイルの導入など、自国防衛の名目のもとに、他国の領土を直接攻撃できる兵器の導入を検討しています。そして、これは憲法に違反しないと強引な主張をしています。

 空母に関しても、「攻撃型空母」は憲法に違反するとの見解がある一方で、尖閣諸島への中国干渉の事態を受け、離島防衛に必要な空母は違憲の「攻撃型」にあたらない、などという考え方も広がりつつあるようです。

 でも、ちょっと、ちょっと待て。そもそも空母を「攻撃型」とそうでないものとに区別をすることが可能なのでしょうか。

 海の上に浮かぶ空母は、燃料さえ積めば、海上を航行し、世界のどこにでもたどり着くことができます。海上を航行する空母を、「攻撃型」と「自衛型」に区別することは不可能です。建造された空母は、日本周辺の諸島を防衛するだけでなく、艦載機を使用して他国の攻撃を可能とする能力を持つことになるのです。

 日本を出港して、周辺諸島までしか航行できない、そんな船はありえません。安保法制で米軍との共同軍事行動を可能にした現在、地球規模で展開する米軍の軍事行動に、艦載機を積んだ空母が出撃する、なんていう事態が十分に想定できます。「自衛型」の空母は、いつでも「攻撃型」の空母に転換できる。そう考えると、そもそも「空母」に転換することを想定した全通甲板型の護衛艦の建造が許されるのか。そういう問題が浮かび上がってきそうです。

 しかし、この幹部は良く証言したな・・勇気ある証言に拍手です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿