雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

大相撲と私 平成30年5月場所

2018年06月04日 | エッセイ


 先月終わったばかりの大相撲5月場所は焦点の関脇栃ノ心が大関
昇進を決め、最後まで幕内優勝が決まらないという見ごたえのある場所だった。
 13日目に全勝の栃ノ心が私のご当地熊本出身の正代に破れ、横綱鶴竜の1敗と
並び、白鵬も2敗を守るという結果になった。私は久しぶりの優勝決定戦、それも
巴戦を予想して大いに興奮した。私の希望的予想は、14日目の直接対決で栃ノ心
が2敗。鶴竜が単独トップとなるが、千秋楽の横綱同士の一番では、白鵬が意地を
見せて鶴竜を倒し2敗で並び、同じ2敗で残った栃ノ心との三つ巴の決定戦になる
のではないかというものだった。
 残念ながら14日目に白鵬がかつての存在感を取り戻しつつある関脇逸之城(ち
ょっと太り過ぎだが大相撲全体のキャラクターとしては必要)に負けてしまった時
点で、私の望む展開ははかなく消えてしまった。せめて千秋楽で白鵬に勝ってもら
い、栃ノ心との決定戦を期待したがそれも白鵬が破れたために鶴竜の連続優勝があ
っさりと決まった。
 白鵬は偉大な横綱に間違いないが、私はどうしても好きになれない。彼の強さの
ピークはとっくに過ぎたと言われ、特に今場所の負けた相撲を見ていると、力の衰
えを感じた。ここ数年は絶対的に強い白鵬が単独で白星を積み重ね、早々と優勝を
決めてしまう場所が多かったが、今場所は千秋楽の一番まで誰が優勝するかわから
ないというドキドキする取り組みの多かった見ごたえのある場所だった。ただそれ
が白鵬の衰えでもたらされているとしたら少しさみしい。
 今場所残念なのは、二人しかいない大関が全休と途中休場になってしまったこと。
稀勢の里は横綱になった途端に怪我をして休場続き。怪我で気の毒なのは、元大関
照ノ富士。一時はすぐにでも横綱になりそうな勢いと強さがあったけど、十両まで
陥落していた今場所も1勝も出来ずにいよいよ十両陥落が濃厚で、残念。元気に大
関昇進を決めた力士が大関になった途端に活躍していない現実が続いているように
思う。高安も大好きなおすもうさんで、奮起を祈っています。来場所新大関となる
栃ノ心には(見違えるように強くなりましたね)ぜひ勢いを落とさず、来場所以降
も優勝争いを続けてほしい。
 私の現在のご贔屓のおすもうさん。
 大関高保は一生懸命な取り口とポーカーフェースが好きです。
 関脇の遠藤は、顔もハンサムだが絵に描いた様な張りのある体型と、ほとんどテ
ーピングとかしない美しさがいいです。同じ関脇の御嶽海は相撲の取り口と負けん
気の強そうな顔がいいな。豊山も体型の美しさと元ヤンキーかと思うような勝気な
顔がいい。千代丸は逆にブヨブヨの体型ですが笑った時の愛嬌のある顔が可愛い。
ベテランの味は同郷の佐田の海と安美錦。ついつい応援を続けている。さすが貴乃
花の弟子と感じさせる貴景勝、貴ノ岩(例の事件の被害力士)も最後まで諦めない
懸命な姿勢が好感。
 一番応援しているのは同郷熊本出身の正代。やっぱり郷土力士は応援してしまう
が、それだけでなく正代関は魅力がある。今場所も連勝の栃ノ心に土を付け、優勝
の行方に関わった。来場所はもしかしたら小結復帰か。飄々とした表情からは闘士
が感じられず、相変わらず立会は腰高で悪い。でも大きな身体でありながら柔らか
くフニャフニャと攻撃をかわし土俵際で逆転する様子はたまらない。
 以前にも書いたが、私が相撲好きになったのは母方の祖母の影響です。小さい頃
から祖母とよく大相撲のテレビ観戦をしていた。その頃はなんと言っても大鵬の全
盛時代。でも祖母はアンチ大鵬で、大鵬が負けると二人で興奮した。祖母は同じ佐
賀出身の大麒麟を応援していたし、当時の大関清国の立会が美しいと言っていた。
私のおすもうさんの好みも祖母と一緒に相撲を見てきたことが影響しているようだ。
 本当は貴乃花の一連の言動や、横綱相撲、土俵に女性が上がれないなどの問題を
書きたいと思ってテーマに上げたけど、好きなだけについつい筆が走って、また改
めたい。

(2018.6.4)

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