トランペットの詩(うた)
何も無い空に
真っ暗な空に
ひとりの男は
力いっぱいペットを吹いた
それはすべての眠りを覚ますくらい
ペット吹き自身すら驚いたくらい
強く
大きく
長く
暗い空にどこまでもどこまでも
響いていった
ペット吹きの小さな心は
とうに突き破って‥‥
ペット吹きは
悲劇は嫌いだった
だけど
悲劇の主人公になることは
好きだった
少しの苦しみに
少しのさみしさに
そして喜びにさえ
涙を流そうとした
声を出して泣こうとした
しかし
悲しみが生まれ
ペット吹きが泣くことを
誰もが許すとき
ペット吹きの涙はすっかり乾いていた
声は枯れていた
ああ
トランペットよ
何も無い空に
真っ黒な空に
彼の代わりに泣いておくれ
悲しみの詩を歌っておくれ
(1973)
[2011年3月14日]
東北関東大震災に被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。
特に若い方や子どもさんがたくさん亡くなったことに、心が痛いです。
今のところ、私には祈ったり、願ったりしか為すすべがありません。
こんなときこそ、音楽や絵画など、様々な芸術が一つの力になると信じますが、
私の言葉達に、そんな力があるとはとても思えません。
しかし、何をしたら良いか、何が出来るのかを考え乍ら、
先月末に立ち上げたこのブログに、
今日は一編の詩に祈りや願いを込めてかきあげました。
何も無い空に
真っ暗な空に
ひとりの男は
力いっぱいペットを吹いた
それはすべての眠りを覚ますくらい
ペット吹き自身すら驚いたくらい
強く
大きく
長く
暗い空にどこまでもどこまでも
響いていった
ペット吹きの小さな心は
とうに突き破って‥‥
ペット吹きは
悲劇は嫌いだった
だけど
悲劇の主人公になることは
好きだった
少しの苦しみに
少しのさみしさに
そして喜びにさえ
涙を流そうとした
声を出して泣こうとした
しかし
悲しみが生まれ
ペット吹きが泣くことを
誰もが許すとき
ペット吹きの涙はすっかり乾いていた
声は枯れていた
ああ
トランペットよ
何も無い空に
真っ黒な空に
彼の代わりに泣いておくれ
悲しみの詩を歌っておくれ
(1973)
[2011年3月14日]
東北関東大震災に被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。
特に若い方や子どもさんがたくさん亡くなったことに、心が痛いです。
今のところ、私には祈ったり、願ったりしか為すすべがありません。
こんなときこそ、音楽や絵画など、様々な芸術が一つの力になると信じますが、
私の言葉達に、そんな力があるとはとても思えません。
しかし、何をしたら良いか、何が出来るのかを考え乍ら、
先月末に立ち上げたこのブログに、
今日は一編の詩に祈りや願いを込めてかきあげました。