「ちょっとお。今月は忙しいって聞いたけど、お魚、送っても大丈夫?」
石巻の叔母からの電話である。
「確かに忙しいんですけど、24時間働き続けているわけじゃないから、大丈夫です。」
「そう。じゃあ、いいものが見つかったら送るわよ。」
「楽しみに待ってます。」
こんな会話が交わされてから数日後、審判業務を終えて帰宅すると、
「届いたわよ!」
「おお、来たか。」
「まだ(箱を)開けてないけど、ホヤは間違いなし。」
「ちょっと待ってな。」
ランチ用にと買ってきた食材を冷蔵庫に入れて、審判用の服を着替えると、再び台所へ。そして、保冷用の箱を開けると、
おおっ!!
プリプリのホヤです。他にカレイとかワカメとかがあるけど、それはそれ。ホヤは、他のどの食材よりもデリケートで、品質の変わりやすい食べ物なのだ。その辺は妻も分かっているので、阿吽の呼吸で臨戦態勢に入る。
ホヤちゃんの顔?
右が入り口で、左が出口です(分かりづらいけど+に切れ込みが入っている方が入り口)。マタギの場合、右の入り口を切り落とすところから始めます。
切ろうとすると『ホヤ水』(?)が出てきます(後に失敗と分かる)
殻を切り開いて、身を出したら
妻が、ワタを外していきます。ここまでの作業で使用している刃物は、キッチンばさみです。
約20分で第一部完了
左側をお昼に食べます。右側も急がなければならないんだけど、とりあえず冷蔵庫へ。
さて、ホヤほどじゃないんだけど、山菜たちもどんどん食べていきたいんですよね。特に、
ワラビとウドは急ぎたいです
鶏出汁とタケノコの汁を用意して
山菜蕎麦にしました
前回紹介したのが、タケノコとウドのペアなんだけど、今回は、ここにワラビも加わりました。
どういうわけか、山菜の種類が増えても違和感がないんですね。と言うよりも。ますます豊かな風味になるばかり。
ただ、今回は、突然のお客様が飛び入り参加してくれましたので、ご一緒します。それは、
≪ホヤのポン酢締め≫です
この組み合わせは初めて
正直なところ、これは異種格闘技なんてものではありませんね。それぞれが独立して旨いばかり。
『味が絡みあって』とか『お互いを引き立てあって』みたいなことは、ほとんど実感できません。繰り返しますが、それぞれが、ひたすら美味しい。
邪魔しあっているわけではないから、これはこれでOKでしょう。ご馳走様でした!
石巻の叔父さん叔母さん、美味しい三陸の味覚をありがとうございました。
そして、S川とY川とN沢の山の神様たち、こちらも美味しい山の幸をありがとうございました。