先日、『キノコ山』でのキノコ採りが空振りに終わった日の夜、A氏から電話が入った。
こちらの状況をひと通り話した後、A氏の状況を聞いてみる。
それによると、今回あたってみた木には、丁度1週間前に当たってみたが何も出ていなかったとのこと。
だとすると、キノコの成長が遅れていて、これから顔を出すか、去年のように何も出ないで終わってしまうかというところだろう。
ただ、別に当たったK川では、トビタケが出始まっていたし、チチタケも見つけたという。
これは朗報だ。
去年のように、ひたすら猛暑というわけではなく、暑い中にも時々雨が降ってくれる気候だから、キノコたちも顔を出し始めたのだと思う。
で、話の流れで、キノコ山にもう一度入ろうということになった。
前回まで確認できていない奥部の様子を確かめることが最大の目標になる。
もちろん、目的はトビタケ採りですよ。
夜明け前に車止めに着いた。
ガスがかかり、奥の山は見えない
始めは登山道を辿るのだが、暗がりの中、いくつもの白っぽいキノコの姿が目に入る。
これも、去年は見られなかった光景。
毒であろうと食であろうとキノコが生えているということは、そこに生命活動が営まれている証拠。
喜ばしいことだ。
30分ほど歩くと第一目標の木が見えてくる。
木の根元を見ると、
おお! 出ていた!!
大きな株ではないが間違いない。2年ぶりのトビタケだ。
周辺にも
幼菌だけど・・・
トビタケが発生しているということだけで舞い上がってしまう(トビタケの本名は『トンビ舞茸』と言う)。
「もう出ないのかもしれない。」
そんな思いを抱かせるような異常気象が続いていただけに、喜びもひとしおだ。
さて、更に進んで登山道と別れる。
ここからは、完全に野生の世界だ。
一言で言えば、野生動物が支配する世界に、人間がお邪魔する形になる。
この地の支配者は、上弦の壱(クマ)と上弦の弐(スズメバチ)である。
それなりの準備はしてあるのだが、兎にも角にも出逢わないことが一番だ。
二人して、うるさいほど鈴の音を響かせながら目的の木に向かう。
そこには、
かわいいサイズだけれど
食べ頃のトビタケ君
ああ、お久しぶり!
この木のトビタケは、3年ぶりかな。
嬉しいねえ。
また、生えてくれたんだね。
二人で収穫を分かち合って引き返す。
汗はかくけど、足取りは軽い
途中、チチタケも見つけたけどパス
ああ、満足!
山の神様、今年もありがとうございます。
また来るかもしれないけれど、トビタケの続きになるか、マイタケ採りになるか分かりません。
でも、その時も微笑んでくださいね。
お疲れ様でした。
トビタケが出ていて何よりでしたね!
チチタケはパスしたそうですが、、、
たまたま観たTV番組で、栃木ではチチタケが松茸よりも好まれて食べられていると言ってました。
トビタケはチチタケよりも希少なのですかね?
因みに私はチチタケもトビタケも食べたことはありませんです。😖
トビタケ料理の記事を楽しみにお待ちしております。
熊とスズメバチには十分お気をつけ下さい!
コメントありがとうございます。
言われてみて、「なるほど!」と思ったことがあります。
それは、『地域性キノコバイアス』とでも言うんでしょうか。
山形や秋田の一部地域では、トビタケの価値が非常に高いんです。
「トビタケねえど、盆や新庄まつり迎えらんね。」
という人達、かなり沢山います。
この時期、わざわざ栃木からチチタケ取りに来る人達、かなり沢山います。
ついでに言うと、海外では見向きもされないマツタケを珍重する日本人、かなり沢山います。
確かに、それぞれのキノコがそれぞれの個性を持っていて美味しいんですよ。
でも、地域によってキノコの価値が大きく変わることも事実ですよね。
ま、それぞれのソウルフードと言うことかな。
いいことに気付かせてもらいました。
ありがとうございます。