山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

どうぞ おあがり(さんぽうた191)

2023年06月25日 | いきもの

   どうぞ おあがり   くわの なるみ

 

あら こんにちは

いいえ はじめましてだね

 

あんた わたしがきになるの?

なつかしいね

そんなめで みられるなんて

ずいぶん ひさしぶりだよ

 

ところで なにがきになるか

あててあげようか

 

ここに なってる

ちびちゃんたちでしょう

 

いいわよ

どうぞ おあがり

 

ちがうちがう

あかいみは まだ

くろいみを おあがりなさい

 

どう?

おいしいでしょ

 

また あそびにいらっしゃい

こんどは ともだちもつれてね

また ごちそうしてあげるよ

 

       何の実だか分かりますか?

 職場の周りには、果樹園が広がっているんだけど、その中に、1本だけ違った実をつけている木を見つけました。

       可愛らしい赤い実と黒い実

       マタギにとっては懐かしい桑(クワ)の実です

       赤かった実が熟していくと黒くなっていきます

       赤い実に手を出したくなるんですけど、これは まだ

 黒く熟した実は、甘くて美味しいんですよ。

 マタギが小さかったころには、近くに養蚕の施設があって、蚕のエサになるクワをたくさん植えていたんです。

 ちょっと興味が湧いてきて、蚕を飼うようになり、そのために葉っぱ取りにも行ったんだけど、そこに、お土産が付いてきたんです。

 それが、桑の実。

 黒く熟した実ほど甘くて美味しい。そして、口の中が黒く染まってしまう。別に、それで困ることはないから、好きなだけ食べたものです。

 今どきの子供たちも、こんなに美味しいおやつがぶら下がっているんだから、ちょっと摘まんで食べればいいのに。周りになっているサクランボを取ったら逮捕されるけど、桑の実だったら、『なるみ』さんのように喜んでくれると思うよ。

 子供たちも、こういう自然の恵みに触れ親しんでもらいたいものだと思った本日の散歩でした。


『旬』の恵みを楽しみましょう!

2023年06月24日 | 山菜料理

 本日の収穫物、月山筍10kg丁度。

       背負った感覚としてはもう少し重たいと思ったんだけど・・・

 帰り道でA氏と話した中で、

「リュックの下の方に重たいタケノコ詰め込むと安定しないんだよな。」

という話題があった。

 普通、リュックへのパッキングでは、重心が下にならないようにと気を遣う。今回、身体が『振られた』理由は、この辺にもあるんだろうと思う。まあ、無事に下山できたんだから、よしとします。ただ、次回出かける時には、ひと工夫してみる価値がありそうですね。

 それはそれとして、今回のタケノコに関しては、『ウラ折り』が少なからずある。イメージとしては、『ウラ折り = 固い』という感じがするので、その辺を確かめておきたい。タケノコの下ごしらえを始める前に、試しておきましょう。作るのは、≪焼きタケノコ≫

最もシンプルなタケノコ料理で確かめるのが一番妥当だろう。

 ・そもそも長いので、先端部を切り落とします

 ・グリルに収まる長さに整えたら

 ・強火で2分、弱火(画像のように上火をちょっと強くして)7分焼くと

 ・香ばしく焼きあがりました

 ・皮を剥きながら食べていきます

 ※芯がアツアツなので、ひと皮ずつ剥いて食べると食べやすいんですよ

       マヨ南蛮で戴いてみました

 文句なし、超旨いっス!

 ただし、一番下の節の直下は、やや硬いので、無理して食べません。それ以外は美味しく戴けることが分かったので、安心しました。

 ここからは、ひたすらタケノコの下ごしらえを続けました。

       さすがにたっぷりです

 とてもでないけれど食べ切れません。昨日、サクランボを届けてくれたご近所さんと、職場で同じ課の皆さんに食べてもらうことにしました。これで、半分を無駄にすることなく活かせることになります。

 さて、夜なんですけど、妻が鮮魚を買ってきたので凄いことになってしまいました。

       タケノコご飯には300g使って

       カツオと

       甘エビが来たので

       エビ汁も作りましょう

 一度煮立たせ、アクを掬い取ったら味噌と少量の塩で味を調整します。これが、堪らなく旨いんだなあ!

 そんでもって、戴いたばかりのサクランボと、昨日戻したワラビを並べると、

       こうなってしまった

 『目に青葉・・・』の季節ですから、海鮮は、勿論美味しいんですけど、タケノコ・ワラビにサクランボと言ったら、6月の山形を代表する『旬』の食材じゃありませんか。しかも新鮮さと高品質を兼ね備えています。

 ありがたいことです。

 おかげ様で、山伏修行の疲れが吹き飛んだ感じ。

 まずは、N沢とY川の山の神様に、そして、ご近所のSさんに、更に、八百万の神々に感謝です。

 ご馳走様でした。


山伏修行2回目

2023年06月23日 | 山菜採り

 「今日は(山菜採りの人)どうですか?」

「いやあ、いないのお。・・・まあ完全にゼロではないどもな、本当に少ない。」

「そうですか。」

「んだども、クマはいっぱいいるからの。気をつけてな。」

「はい。」

「とにかく、出会ったら目を離さないで、ウォーってはったりかましてやるんだ。そうすっと逃げでぐ。俺も、30年猟師しったから、これで間違いない。絶対に背中見せんなよ。」

 いつもの入山関所での会話だ。このところ、クマの目撃情報が多発しているから注意喚起を兼ねての話だと思う。もっとも、この山に入る人間にとっては、クマに出逢う危険性と覚悟は当然のことで、それよりも、クマに出会わない準備をしっかりしておくことが常識なのだ。具体的には、大きな音の出るものを携行すること。それだけで無用な事故は、ほぼ避けられる。

 さて、車止めに着くと、

       山の入り口 車がない!

「本当にいないよ。全部で3台だけだ。」

「こんなに少ないのは初めてだね。」

同行のA氏も驚いている。だって、長雨の後の高温でタケノコは間違いなく成長しているはずなのだから。

 まあ、ライバルが少ないということは悪いことではない。マイペースでタケノコ採りを楽しもうではありませんか。

 我々の到着よりも少し前に着いたのであろう山男のトランクには、発泡スチロールの保冷箱がたくさん並べられているのが見えた。商売人の方みたいですね。ヘッドランプを点け、ポケットラジオの音を響かせながら山に入っていった。

 我々は、そんな姿を見ても急がない、慌てない。のんびりとマイペースで行動することが、この長丁場の山伏修行を成功させる最大のコツなのだ。

 準備が整ったところで、熊鈴を鳴らしながら出発。

       タニウツギが咲き始めていました

       渡渉点のスノーブリッジに立つA氏

 渡渉点を覆うスノーブリッジは、予想よりもしっかりと残っていました。あれだけの降雨と高温だったのに、ちょっと意外。

       下界は、まだ霧の中(午前4時)

       休憩所も無人

 本日は、本当に人がいない。繰り返しになりますが、マイペースというのはすごく大事なんです。だけど、先行者や後続者に会っただけで、乱れてしまうことが少なからずあるんです。本日は、それがないから、極めて快適です。

 ただ、前回まで沢を覆っていたスノーブリッジが、融け落ちていたり崩れかかったりしていたので、そこは慎重に通過しました。熊も怖いけど、スノーブリッジも怖い。

 出発してから2時間。目的の斜面でタケノコ採り開始。

       先週と違って、伸び加減のものが多い

 伸び加減でも、極上なのが分かるので『ウラ折り』にしていただきましょう。

       イケメンタケノコもたくさん出ています

       これは、全部いただきましょう!

 ハケゴが重たくなって、リュックに詰め替えすること3回。帰りが心配な量になってきた。

「A氏い~!もう、いいぜはあ。」

「俺も十分だあ。詰め替えして戻るか?」

「OK!」

収穫物をまとめて背負ってみると、ずっしりと重たい。これは、かなり気を付けないといけませんね。以前は、下りでブレーキをかけると疲れるからと、スピードに乗ってどんどん下っていたんだけど、この荷物、この歳では、足を踏み外しそうだ。多少のダメージがかかっても仕方がないから、一歩一歩確実に下った方が良さそうです。

 ゆっくり下る分、景色の美しさがよく見える。

       朝日に輝く渓水のしぶき

       リュウキンカには日差しがよく似合う

       夏を思わせる日差し

       霧が消え、遥かに庄内平野が見える

 ここから、N沢の雪渓を渡れば、もう難所はないのだけれど、それでも慎重に山を下る。重いリュックが肩に食い込むがこれも心地よい。満足です。

 N沢の山の神様、本日もありがとうございました。


冷たいスイーツの季節

2023年06月22日 | 日記とレシピ

 じめじめした天気が続いたと思ったら、突然晴れた。本日は、中学生の陸上大会。

       雨降りよりは、ましなんだけど

 朝っぱらから真夏日で、日差しにさらされ続けるってのも堪える(この子は補助員の中学生I君。よく働いてくれました。・・掲載許可貰ってます)。

 帰宅して腕を見ると、

       結構焼けてきましたね

 それにしても喉が渇いた。それに冷たいものが欲しい。日本酒をロックにして、グビグビッと一杯。

 ああ~、気持ちいい!

 ちょっと落ち着いたので、次の行動を考える。って言うか、これは決まりでしょう。夏の定番、冷たいスイーツ作って楽しもうじゃありませんか。で、何を作るか、台所にある素材を探ってみた結果決まりました。

   ≪クリームチーズゼリー≫にします

 冷たくて、あんまり手間がかからなくて、『映え』そうなのでやってみます。

 下ごしらえ・調理の部

 ・400mlの水にグラニュー糖60gを溶かします

 ・100mlのお湯に粉ゼラチン2袋(10g)を溶かして、砂糖水に入れたら

       あなたの出番です

 ・ゼラチン水の半分にはメロンシロップを入れて

       おおっ、美しい!

 ・続いて、残り半分には、ブルーハワイ?を入れてみたら、

       これまた美しい!

 ・冷蔵庫に入れて固めます

 その間に、チーズクリームを作っておきましょう。

       まずは、下味香り付け

 ・クリームチーズ50gにグラニュー糖8g、レモン汁少々を振りかけ

 ・箸でよく混ぜます

 ・生クリームは70g程に、同じくグラニュー糖8gを加えて9分立て

 ・クリームチーズと合流させ、更にホイップします。⇒ 冷蔵庫へ

 ゼラチンを冷やし始めてから1時間後、

       まだ、触れなば落ちん状態ですが

 ・チーズクリームをしぼり器に詰めて

 ・ニュルニュルニュルっと絞り出したら

 ・シロップ漬けのサクランボを添えて、再び冷蔵庫へ

 これを夕食後のデザートとして食べたんですけど、大好評でした。

 ただ、今回は、マタギの分だけ『冷凍』してみたんです。

       こうなりました

 文句なく美味しいんですけど、もしかしたら、これは瓢箪から駒かもしれない。

 何がって、昨年度からの懸案だった『ソフトクリーム』になっていたんですよ。

 これは、本気で再確認してみる必要がありそうです。

 ああ、季節外れの猛暑よ、美味しいスイーツと新たな発見を、ありがとう。

 

 ・・・ところで、ブルーハワイの方ですけど、

 

       こうなって

       こうなってから

       こうしてみました

 2日目の大会運営から帰宅後、食べた方々に聞いてみると、好評のようでした。

 こちらも含めて、ゼリーのバリエーションは色々思い浮かぶので、詳しくは後日、機会があったら紹介します。

 

 2日目も、日本酒のロックが旨いぜ!


山に行けない日は台所Ⅲ

2023年06月21日 | 日記とレシピ

こんな雨の日の買い物は

ちょっと苦手

だって

車を出た途端に濡れてしまうし

お店の中は

どこか息苦しい

多分

みんな感じているんだと思う

だって

お店の雰囲気が

ふだんより

とげとげしている

私が考えすぎなのだろうか

そうそう

買い物、済ませなくっちゃ

早く終わらせて

家でゆっくりしよう

・・・

玄関を開けると、いい香り

これは、山菜料理?

中華料理みたいな気もする

なんだろう

台所に行ってみると、

わあっ!

 

なんて演出にならないかなあ、と思ってランチを作ってみました。

 それでは、山に行けなかった日劇場、最終回であります。

 

 お昼を前に、妻と娘が買い出しに出かけるという。

 はい、行ってらっしゃい。その時マタギは、ワラビの塩漬けを戻したり紅生姜づくりをしたりしていたのだが、昼過ぎには、ほぼ終了。だったら、次はランチづくりでしょうね。本来であれば、今頃は、山から戴いてきた収穫物の下ごしらえに精を出している時間帯なのだが、収穫物がないんだから、手元にあるものでなにかをつくるしかありません。

 そんでですね、本日は、今朝までに残ったご飯が少なからずあるんですよ。これを使うことを前提に料理を考えてみることにしました。

 そう言えば、最近作っていなかった料理があったな。きっと、みんな喜ぶはずだよな。久しぶりに作ってみましょうか。

 その料理の名は、  ≪天津飯≫

 これは、中華風オムライスみたいなものだ。オムライスはみんな好きなんだから、これだって喜んでくれるでしょう。さっそく準備を始めます。

 下ごしらえの部

 ・ご飯は、いつでも盛り付けられるように炊飯器で保温状態にしておきます

 ・『餡』を準備します。水600mlに醤油とオイスターソース各大さじ1と、スープの素2種を合計で大さじ1になるぐらい、一度加熱して溶かしておきます(3人分です)

 ・水溶き片栗粉大さじ2+水2スタンバイ

 ・ふわトロ卵の素準備(卵LL4個に牛乳50mlで約300gになりました)+塩一つまみ

 ・カニカマは、おひとり分3本をほぐしておきます

 青みが欲しいんだけど、定番のグリーンピースが苦手な方がいるので、

 ・茹でタケノコを散らすことにしましょう

これで、準備OKです。既に素材の香りがブレンドされて台所中に広がっています。

 女性陣が買い物から帰ってきたので、落ち着いたところで、

 調理の部

 ・小さいスープ皿にご飯を乗せて、大きいスープ皿にひっくり返していきます

 ・滑りの良いフライパンにごま油を敷いて、ふわトロ卵の素を100gずつ流し入れ、箸で大きくかき回すとすぐに半熟状になるので、ご飯にかけていきます

 ※一人分ずつ作った方がうまくいくと思います

 ・用意していたカニカマとタケノコを散らして

 ・餡に水溶き片栗粉を入れて、かき混ぜながら沸かしてとろみ付け

 ・ご飯にかけたら出来上がり

       アツアツ、ウマウマであります

 ここまで、よく働いたせいか、久しぶりに作ったせいか、すごく美味しかったです。この餡に、お好みで酢を加えるのもありだと思いますが、家族は、これで十分に満足していたようでした。マタギも十分です(ちなみに、余った餡は夜には唐揚げの甘酢餡かけに変身)。

 全てが終了して午後3時前。山で遊べなかった分、台所でたっぷり遊ばせてもらいました。

 台所の神様、食材のみんな、どうもありがとうございました。

 また遊ばせてくださいね。

 3日間、変なお話におつきあい下さった皆さん、こちらもありがとうございました。

  これに懲りず、またお立ち寄りいただければ幸いです。