富士宮に1泊して、田貫湖、浅間神社、富士川あたりを歩いてきた。
富士山本宮浅間大社は全国に1300社以上もある浅間神社の総本宮だそうだ。
身延線で富士宮から富士へ行く途中に入山瀬(いりやませ)という駅がある。
駅から少し歩いたところに龍巌淵(りゅうげんぶち)という桜の奇麗なところがある。
3月下旬は寒い日が続いて桜の開花が遅れていたが何とか咲き始めていた。
田子の浦港まで流れる潤井川のこのあたりは龍巌縁(立願縁)と呼ばれる。
このあたりの村で百人前の膳と椀が必要になったが揃えられないので下男が困っていると、
龍神が現れて「明朝早く、この岩で願い事を言いなさい」という。
その通りにすると、この淵に百人前の膳と椀が浮いてきたので、使って翌朝に返した。
それから村の人たちも借りるようになったが、ある年の返す時に膳が一つ足りなかった。
一つぐらい足りなくても分からないだろうと黙って縁に返したが、
それ以降は願い事をしても貸してくれなくなったそうだ。
そのころ、桜の木はあっただろうか。
宴会ができるような場所ではないので、ゆっくり花を楽しむことができる。