五反田谷戸に入ってちょっと進むと、田んぼの奥の方に大きな木が見える。
近くに行くと大きな山桜だった。
樹齢200年ぐらいということで、痛みながらもたくましく生きている。
花の季節はきっと見事な姿になるのだろう。
ここを訪れる気になった一つはカキラン(ラン科)に会えるかも知れないという期待だった。
残念ながら少し遅かったようで、かろうじて一株だけが花後の姿を見せてくれた。
なるほど柿色のランだということは分かった。
隣に別の花が咲いていた。茎の先に独特の花序をつけている。
タカトウダイ(トウダイグサ科)だ。
花序の柄の先に3個ずつ杯状花序がついている。雌雄異花で今は雌性期のようだ。
きれいな黄色のものは腺体なのだろう。
今の季節らしくネジバナ(ラン科)の姿もあった。
これはノアザミ(キク科)だろうか。
これからノハラアザミもたくさん見られるにちがいない。
いろんな草が生えている間に、あちこちでチラリチラリと薄紫の小さな花が見える。
ヒメヤブラン(キジカクシ科 旧ユリ科)だ。前に市民の森などで見たが久しぶりだ。
久しぶりに見た紫色のしっかりした花穂はウツボグサ(シソ科)だ。
いかにもシソ科らしい唇形花が花穂の周囲に着いて咲き上っていく。
この場所にはほかにも草花が多く、明日に続けることにする。
豊かな自然残る緑地や谷戸の様子を拝見して、心落ち着く気分を
味わわせていただいています。
何でしょうか、3記事拝見してきて、古代のこの場所を見るような
不思議な感覚になりました。古い歴史のありそうな地名のせいなのか、
樹齢200年の苔むした山桜など、昔から変わらない光景が
広がっているように感じるからなのか、分かりませんが。
人の入らない山奥のような錯覚も覚えますが、神社があり稲作が行われ
草刈りなどの手入れもされていますね。
緑豊かな場所では、葛など大型の植物に飲み込まれそうになりながらも、
小型の野草たちも美しい花を咲かせていて健気で可愛いですね。
心落ち着くと感じていただいて有難うございます。
昔の谷戸そのままではないにしても、昔の田んぼや里山の風景が保存されていて、
泉の森とはかなり違う空気が満ちていました。
春には山桜を囲んで花見をしたいし、春の草花も種類が多いのかなと感じています。
そういえば、葛の蔓や葉には気づきませんでした。