徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

『切に生きる』(瀬戸内寂聴著)を読んでにっこりと納得

2018-06-03 21:19:51 | 本と雑誌
瀬戸内寂聴さんについては、テレビ等で良く知られているので、今更書く必要はないと思います。
しかし、寂聴さんが書かれた本を読んだことのある方は意外と少ないのではないでしょうか?
というのも、私自身が初めてだし、小説も読んでいないからです。

さて、タイトルのこの本(2013年発行、扶桑社、1100円+税)ですが、黄色の表紙に、「切に生きる」と太く書かれた200ページほどの本です。

内容は、寂聴さんが今まで色々な所で語ってこられたような内容を、簡潔にまとめてくれてある感じで、非常に読みやすかった。

目次を書かせていただくと、

1 生きるちから
 *「豊かな生」とは
 *生も死も一如
 *「日々これ新たなり」
 *「幸福」が訪れる場所
 *「老い上手」の極意

2 ほんとうの愛
 *愛の名に値する愛
 *恋の醍醐味
 *ほんとうの美人
 *「忘己利他」の教え

3 へこたれない極意
 *「捨ててこそ」の真意
 *「幸運・不運」の過ごし方
 *傷ついたから優しくなれる

4 見えないものを見る
 *見えないものとは何か
 *「想像力」という魔法

5 絶望という名の希望
 *「友情」に救われる
 *「孤独」だからこそ
 *無数の「縁」の計らい

6 日々に尽くす
 *「余生」に尽くす
 *芸術の力
 *「自分」をどう伝えるか

7 具わっている才能
 *一人一人の中にある「仏の心」
 *「この世の美」が宿るところ
 *「忘れる」という能力

8 誰もが見出せるはず
 *不可思議な人間の魅力
 *傲るなかれ

この目次だけでも、なんとなく寂聴さんが言いたいことが見えてくる気がするでしょう。
また、段々と、読みたくなってくるでしょう。

そう、実際に読んでみて、ああ、この方は愛に満ちあふれたこのようなストレートな方なんだなあとよくわかると思います。

ご自身の過去としっかりと向き合い、51歳で出家されて、今日まで、病気も乗り越えて溌剌と生きていらっしゃるその信念がこの本を読まれるとなんとなく、垣間見えることでしょう。

「切に生きる」とは、取り越し苦労をしないで、今を精一杯生きるが一番大事だと教えてくれる。
(このことは先日若くしてがんでお亡くなりになられた山下弘子さんの「今を生きる」と通じていると思います)

そして、「幸福」が訪れる場所は、「幸せ」になろうと努力する人に、そして、富貴をほしがらなくなった時に訪れるらしいです

最後に私が一番印象に残った言葉を書かせていただきます。(P99)

「人生はあきらめてはならないのです。
 破れた靴は捨てるしかありません。
 でも人は必ず新しい靴をはいて、地をしっかりとふみしめていかなければなりません。
 はだしでは歩けません。
 どんな靴も、やがては足になれてきます。
 今のあなたの新しい生活の痛みが、一日も早く馴れてとれてしまう様に私は祈っていま  す。」

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