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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

経営改善計画書を作成してみましょう その36

2014-02-15 08:46:01 | ビジネス
今回から具体的なB/S改善のポイントを説明していきましょう。

これまでの説明を簡単に要約しますと、決算書の実態把握を目的に様々な検証をしていく事を最初に行いました。

意図的な利益操作が無いか?

会計処理のミスはないか?

非経常的な損益はないか?

などが論点でした。

それにより、正常な収益力を把握しましたね。

そして、それを元に減価償却費、投資支出、運転資本増減を反映しキャッシュフローへの影響を考慮しました。

それらを受けて、具体的なB/S改善のポイントとしては、債務超過解消時に借入金償還年数が概ね10年を実現する為の方法について検討すると言う事です。

例えば、現状の収益力では、仮入金返済に20年かかるとします。

そういった場合、遊休資産等の売却で、仮入金削減は可能かどうか探っていくのです。

これからは具体例を示しますね。

不動産売却がそれにあたると思います。

わかりきった事ですが、もし帳簿価額よりも含み益が出そうな保有不動産があれば、売却により債務超過解消年数を短縮出来る可能性があります。

つまり1億円の帳簿価額の不動産があったとします。その不動産は現在では1億2千万円の時価(売却見込み額-必要経費)になっているとしたら、含み益は2千万円です。

ただし、前に説明差し上げている実態バランスですでに含み益を考慮している場合は、キャッシュフロー上にも反映されているはずです。

その場合は当然、不動産を売却しても債務超過解消年数には影響しません。

また注意したい点は、売却益には課税が発生する為、タックスプランニングの検討が必要となりますので、良く確認して下さい。

逆に不動産に含み損がある場合はどうするか?です。

損するので持っている方が良いのでは?

と思われる方もいらっしゃると思いますが、実は損が出る不動産売却であっても節税効果が期待出来る点とその収入により借入金を返済し、債務償還年数を短縮出来るといった事があります。

ただし、実態バランスですでに考慮されている場合は債務償還年数に変化がありませんが、実態バランスで考慮していない場合売却により債務償還年数が長期化するので注意が必要です。

結論として、不動産価額を実態バランスに考慮する事を前提に検討を進めていくのが良いのかな~と思います。

それではまとめます。

不動産売却については売却損益の発生によりP/Lに影響が出る事、売却収入によりC/Fに影響が出る事の二つの要素がある事を理解しておきましょう。

さらに、保有不動産には通常金融機関に抵当権が設定されている場合が多いので、その点にも注意が必要です。個別な対応となる可能性があるからです。
(のちのち抵当権がついている場合の対応方法についてはご説明しますね。すぐに知りたいかもしれませんが、それはもう少し後になる事をご了承ください)

したがって、財政状態改善策(B/S改善)として不動産売却を検討する場合には、下記を総合的に考慮して金融機関との意見調整を行う事が重要となります。

保有不動産の実態バランスへの影響を考慮するか否か

債務超過解消年数と、売却損益との関係

売却収入と、債務償還年数との関係

保有不動産の抵当権

次回はボリュームがかなりありますが、P/L改善のポイントについてふれて行きたいと思います。

ここの改善は多くの企業で参考になりますよ。





現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。

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彩りプロジェクトは認定支援機関です(関財金1第492号)

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