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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

マーケティング研究 他社事例 その172 ドイツ自動車産業の破壊と創造①~代替え産業の勃興~

2018-01-09 09:33:57 | ビジネス
こんにちは、彩りプロジェクトです。

このブログでは、中小企業支援を目的に様々な情報提供を行っております。

少しでも皆様の経営のお力添えが出来たらと思っております。

彩りプロジェクトは経済産業省・内閣府 経営革新等認定支援機関(関財金1第492号)です。



ドイツ自動車産業の破壊と創造①~代替え産業の勃興~

2015年のVW(フォルクスワーゲン)の排ガス不正事件から約2年半が経とうとしています。

ドイツ国内では今も騒動が収束していないようです。

疑惑はVWだけではなく、ダイムラーやポルシェなど他の自動車メーカーにも広がり、対応が後手に回るメーカーに消費者は不満を募らせているようです。

これが、現在のディーゼル規制導入の機運を高める要因につながっており、その動きはBMWの本社があるミュンヘンやハンブルクなど他の都市にも拡大していると言います。

こうした動きを受け、昨年、7月にはダイムラーやアウディがディーゼル車で大規模なリコールを発表。

8月にはVWやBMWなど自動車メーカー大手が政府と協議して国内530万台のディーゼル車に対して有害物質を削減する改修を無償で実施することに合意しました。

ドイツでは労働者の約6割が何らかの形でディーゼル車に関わっているとされています。

それを代替えする産業の育成が急務となっていますが、途方もない挑戦と言わざるを得ません。

しかし、既に動きは始まっているのです。

その震源地の一つが、ドイツ自動車産業の原点であるシュツットガルトです。

時計の針を戻す事約2年、排ガス不正が発覚したのとほぼ同時期に、ダイムラー本社内で激論が繰り広げられていました。

「コダックやノキアにならないためには、我々は何をすればいいのか?」

集まっていたのは、同社の商用車部門、メルセデス・ベンツ・バンズの経営幹部たちです。

何も手を打たなければダイムラーも、変化に対応出来ず主力事業を失ったコダック(アメリカ)やノキア(フィンランド)の二の舞になるとの危機感からでした。

「自動車ビジネスを脅かす可能性のある技術を、自らの手で作り出せ」

ステファン・マウラー氏は命令を受けたのでした。

2015年9月、マウラー氏をトップとする新組織、フューチャー・トランスポーテーション・システム部が誕生したのでした。

17人の立ち上げメンバーの約半数を他業界からスカウトしました。

新事業の創業の地に選んだのは、ダイムラー本社ではなく、車で20分ほどの距離にある、かつのコダックのドイツ法人が入居していたオフィスでした。

(続く)


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