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マーケティング研究 他社事例 458 「経済規模は世界屈指1」 ~テキサス州とカルフォルニア州~

2019-12-03 09:56:11 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 458 「経済規模は世界屈指1」 ~テキサス州とカルフォルニア州~


ニュースに映るアメリカの姿は、ホワイトハウスの執務室から大統領が命令を下し、国を変えていくというという姿です。

しかし、これはアメリカの実際の姿ではありません。

真のアメリカでは、重大な政治的選択の多くが首都ワシントンではなく州、とりわけ2つの州によって決められています。

それはテキサス州とカルフォルニア州です。

テキサス州とカルフォルニア州はアメリカで一、二を争うほど広大かつ高慢で重要な州と言えます。

いずれも自らがアメリカの将来を握っていると確信しているかのようです。

過去数十年にわたって、この2つの州は正反対の方向に歩みを進めて来ました。

その結果、両州の歩みそのものが、どちらの道を取ればアメリカの未来がより明るくなるのかを決める壮大な実験となっています。

一方の州は、税金が安くて規制が少なく、最低限の住民サービスしか提供しません。(テキサス州)

もう一方は、税金が高くて規制も多いのですが、通常は連邦政府の仕事だと考えられている気候変動などの問題に、州政府が積極的に関与しています。(カルフォルニア州)

ワシントンでは、長期にわたって政治の機能不全が続いています。

よって、この実験の行方がアメリカの将来像を決する事になるのではないでしょうか?

その重要性は、次の大統領選挙で誰が勝利するかに勝るとも劣りません。

その理由の一つは両州の規模が巨大な事にあります。

アメリカ人の5人に一人がテキサス州かカルフォルニア州に住んでいます。

2050年までに、この比率は4人に1人になる試算がされています。

過去20年間にこの2つの州はアメリカにおける新規雇用の3分の1を生み出しました。

その経済力は国家の経済力に匹敵します。

仮にこの2州が国だとすると、テキサス州のGDP(州内総生産)はカナダを抜いて世界第10位に位置付けられます。

カリフォルニア州にいたっては、ドイツに続く世界第5位の経済大国になるのです。

テキサス州とカリフォルニア州はまた、アメリカの人口動態の未来も先取りしています。

両州ではヒスパニック系の住民が人口の約4割を占め、全米平均の2倍に及び、かなり前に多数派と少数派が逆転しているのです。

カリフォルニア州では2000年以降、テキサス州では2005年以降、非白人系住民の数が白人系住民を上回っています。

他の州がこの節目に到達するのは21世紀半ば以降と見られています。

さらに、カリフォルニア州とテキサス州合わせてアメリカの子供たちの4分の1近くを教育しています。

その多くが貧しく、英語を母国語としない子供たちです。

どちらの州もメキシコに近接しています。

かつてメキシコの一部だった両州は、アメリカ移民法の改正が遅れれば遅れるほど、その影響を被る事になります。

(続く)


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