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マーケティング研究 他社事例 471 「人手不足解消へ3」 ~トラック隊列走行~

2019-12-27 09:54:28 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 471 「人手不足解消へ3」 ~トラック隊列走行~


無人化や割り込み車への対応といった法整備のほかに、隊列走行の実用化に向けて議論が進んでいるのが専用レーンの整備です。

一定速度で走行する連結トラックを追い越すことが難しくなることが想定されるなど一般車両への影響も考えなければなりません。

2018年12月に国交省で検討会が立ち上がり、中京圏と首都圏を結ぶ新東名の御殿場ジャンクションから浜松いなさジャンクションまでを4車線から6車線に拡張する計画が決まりました。

国交省は増やした車線を早期に隊列走行や自動運転に活用し、事故や交通渋滞を減らす狙いがあります。

隊列走行が実現すれば、東京ー大阪間など大都市間の幹線輸送を効率化出来る他、例えば地方に届ける貨物は途中で分離して同じ目的地に向かう別のトラックに連結させるといった連携プレーも可能になります。

わざわざ倉庫に荷物を集めて配送するといった手間を省くことができれば、配送効率が格段にアップすると言えます。

物流の在り方を大きく変える可能性もあり、ビジネスチャンスはトラックメーカーだけにとどまりません。

隊列走行の実証実験でプロジェクトのリーダーを担う豊田通商は「トラックと運搬する荷物の需給のマッチングや、トラックメーカーと物流業者をつなぐソフトは必要になる」とみています。

現状ではファックスや電話などアナログの管理システムを使う物流業者が多いだけに、隊列走行をきっかけにメーカーや配送業者をこえてネットワーク上につながるなど、ソフトウエアの観点からも物流効率化が進むメリットもあります。

車車間通信やセンサー類を使った周囲の状況の認識など、隊列走行と自動運転では多くの要素技術が重なります。

国内では人手不足の解消が先立ち官民挙げての隊列走行の技術開発が進んでいますが、海外勢は必ずしもそうではありません。

ドイツのダイムラーは2019年1月にトラックの隊列走行の開発をとりやめ自動運転トラックの開発を重視する戦略を発表しました。

今後、自動運転が実用フェーズに入れば、日本勢が海外勢に取り残されるリスクがないとは言い切れません。

その点について自工会の小川氏は「隊列走行で開発した技術は必ず自動運転に活かせる」と力を込めます。

技術開発や法律、インフラの整備など自動運転と隊列走行のそれぞれで掲げられたロードマップをどう融合させるかが課題になりそうですね。


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